「大脱出3」　2019

★★★☆☆

あらすじ

　かつて自分を裏切り報復した男の息子に恋人を拉致された主人公は、同様に恋人を誘拐された男らと共に現地の監獄に救出に向かう。

感想

　第一作で主人公を裏切り殺された男の息子が、父親の復讐のために関係者だった主人公の恋人と巨大IT企業の社長の娘を誘拐する。まだ恋人が拉致される前からどうして関係のない主人公が救出に向かう準備をしていたのか、その経緯がよく分からなかったのだが、困っている人がいる事を知ってしまったから無償で助けようとしたということなのだろうか。

　今回は、前回のハイテク監獄とは違って昔ながらローテクな監獄が舞台となっている。だがもはや脱獄ものというこのシリーズの趣旨は失われていて、この監獄に出るのも入るのもフリーパス状態。ただ監獄が舞台となったアクション映画というだけなので物語の核がなく、どこに面白みがあるのか見えにくくなってしまった。

　今回のスタローンは、最後にちょっとだけ仕事をした前回よりは働いているが、それでもやっぱり途中で姿を消して一人休憩に入っている。その間を埋める裏の主役として活躍するのが社長の娘の元恋人役のマックス・チャンだ。彼はアクションが得意な中国の俳優らしいのだが、最初に登場した時に、きれいなジャイアンならぬ、きれいな尾美としのりみたいだなと思ってしまったものだから、その後にどれだけ彼が華麗なアクションを決めてもなんだか笑ってしまって困った。勝手なイメージを持ってしまった自分が悪いのだが、全然かっこよく見えなかった。

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　デイヴ・バティスタ演じる主人公の相棒が自信満々で堂々としており、前作に引き続き印象に残ったくらいで、あとは取り立てて見どころのない粗の多いアクション映画となっている。前作が酷かったから今作はマシだと思えるだけの出来だった。