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「デンジャラス・プレイス」 2022

デンジャラス・プレイス

★★☆☆☆

 

あらすじ

 久しぶりに実家に戻って来た女は、殺人事件の重要な目撃者となった父親の命を狙っていた男と鉢合わせしてしまう。

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 ブルース・ウィリス出演。原題は「Wrong Place」。96分。

 

感想

 父親の命を狙う犯罪者に運悪く遭遇してしまった娘が主人公だ。あまり期待せずに見始めたのだが、序盤に主人公や登場人物たちの背景や状況の説明がしっかりとされていて、案外とちゃんとしていた。

 

 だがいざ物語が本格的に動き出すと、やっぱり思っていた通りの残念な展開となる。銃を持った犯人に対して主人公は逃げるのではなくなぜか素手で戦おうとするし、結局捕らえられた時も、一緒に捕まった恋人が負傷しているにもかかわらず声を掛け合うことすらしないなど、不自然な描写が続く。

 

 

 森林の中の一軒家が舞台となっており、これに関して主人公は「父親は用心深い人で、森の中にトラップをたくさん仕掛けている」と伏線を張っていた。だから森の中に逃げ込めば、さぞやすごいトラップの数々が炸裂するのだろうと思っていたのだが、たいしたことは何も起きなかった。丁寧な伏線が、ただハードルを上げただけになってしまっている。

 

 主人公とその父親の動きは解せないものだったが、犯人の動きもおかしかった。父一人しかいないと思っていたにしても、相手は元警察署長なのだから一対一になるのは避けて三人ぐらいで乗り込んだ方が良かったのでは?とそもそも思ってしまう。そして、何度も主人公に反撃されて怒り狂っているわりには、その度に許し、懇願するように命令をしていたのは可笑しかった。

 

 単純に主人公親子と犯人の対決で十分なのに、そこに現在の警察署長が絡んでくる。彼は緊張感ある展開をしばし和ませるコメディ担当なのだが、スベり散らかしているのがまたしんどかった。それ以前に緊張感ある展開になっていないし、コメディパートが必要だったとも思えない。

 

 グダグダながらもなんとか決着がつき、これで終わりかなと思ってからの、蛇足につぐ蛇足の後日譚でなかなか終わらなかったのも辛かった。意気込みは伝わるが、高いハードルを自ら設けておきながら、それを乗り越えるのに四苦八苦している映画だ。

 

スタッフ/キャスト

監督/音楽 マイク・バーンズ

 

脚本 ビル・ローレンス

 

出演 アシュリー・グリーン/ブルース・ウィリス/マイケル・シロウ/テキサス・バトル

 

デンジャラス・プレイス

デンジャラス・プレイス

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デンジャラス・プレイス - Wikipedia

 

 

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