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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「デンデラ」 2011

デンデラ

★★☆☆☆

 

あらすじ

 姥捨て山に捨てられた老女は、そこで老婆たちが共同生活を行なっていることを知る。

 

感想

 姥捨て山に作られた共同体「デンデラ」の一員となった主人公。リーダーが自分たちを捨てた村の奴らを襲う、と言っていたので、「八つ墓村」的になるのだろうなと思いながら観ていたが、その前にクマに襲われ、雪崩に遭う。本題に入る前のちょっとしたエピソードかと思っていたら、その後ずっとクマと戦う物語に。え、クマ映画なの?という戸惑いが最後まで消えなかった。

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 そういうことならせめて心の準備のために、クマにはずっと悩まされている的な伏線を入れておいて欲しかった。それまでそんな事は全くなかった感じなので、あまりにも唐突だ。村を襲撃することが決まった後の立て続けの出来事なので、神の意志のような何かが、クマや雪崩を使ってそんな事はやめろとメッセージを発しているという事なのかもしれないが、それならそっちの伏線も必要だろう。

 

 さらにラストは、クマと主人公の心が通じて、彼女たちに代わってクマがその望みを叶えてやったとも取れるように描いていたが、それならなおさらクマとの良きライバル関係をもっと見せておくべきだった。長年にわたる戦いの中で好敵手として両者に友情にも似た感情が芽生えていたとかなら分かるが、こんなわずか数日の関係では、さすがにそんな意味を見いだすのは難しい。そういう深みはいらないから、単純に老女たちで村を襲ってほしかった。

 

 

 老女優たちの頑張りも良かったし、雪景色の映像も良かったが、クマは作り物感があってイマイチだった。クマに襲われるグロい描写もいいが、まずはクマのリアリティを最優先しないと駄目だろう。クマ映画なのだから。などと思いながらも、頭の中では何でクマ映画なの?という疑問が未だにぐるぐると回っている。

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スタッフ/キャスト

監督/脚本 天願大介 

 

原作 デンデラ (新潮文庫)

 

出演  浅丘ルリ子/倍賞美津子/白川和子/星野晶子/小野敦子/恩田恵美子/松田真知子/田根楽子/赤座美代子/月船さらら/小谷陽子/山口美也子/角替和枝/山口果林/山本陽子/草笛光子

 

デンデラ

デンデラ

  • メディア: Prime Video
 

デンデラ (小説) - Wikipedia

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