★☆☆☆☆
あらすじ
羽目を外すことなく生真面目に人生を歩んできた男は、ふとしたことから大金を手に入れ、人生を変えようとしたことから家族や友人を巻き込んだ騒動となっていく。
チェヴィー・チェイス主演。舞台原作映画。98分。
感想
ひたすら日々のルーティンをこなすだけの、真面目一筋で生きてきた男が主人公だ。マフィアの大金の入ったカバンを間違えて入手したことがきっかけで、羽目を外して生きようとする。
主人公はまず妻と海外旅行に行こうとする。マフィアが取り返しに来るのを想定して、その日のうちに旅立つ予定だったのに、次々と客がやってきてしまい、大騒動となっていくコメディだ。
だがこの出かけたいのになかなか出かけられない状況に焦れてしまう。元々は舞台劇だし、密室はコメディに最適の設定であるのも分かるのだが、どうにもこの閉塞感のある状況は苦手だ。何が起きても「いいから早く空港に行けよ」とまず思ってしまう。
それから主人公らが各場面で、何に慌てているのかも曖昧だ。例えば刑事がいきなりやって来て焦るのは理解できるが、相手の目的が分からないうちから勝手にあたふたしてしまっている。まずは相手の訪問した理由を確認して、それにどう対処するのかを考えるべきだろう。そこで右往左往するなら分かる。
主人公らがひとりよがりに、勝手にドタバタしているだけにしか見えず、ほぼ笑えなかった。主人公の妻がずっと現実逃避しているだけなのもイラつく。
ギャグ満載というよりは、シチュエーションを活かしたコメディで、嫌いではないタイプの笑いだったのだが、閉塞感と焦点の定まらないボンヤリとした展開に、ストレスばかりが溜まっていった。セリフが多いので、日本語字幕ではカバーしきれない部分もあったのかもしれない。なかなかの苦痛だった。
どうせ海外逃亡するつもりなのだから、訪問客に取り繕おうとしたりせず、さっさと家を出て飛行機に乗ってしまえばいいだけなのに、と思ってしまう映画だ。そんな真面目なことを言わせてしまう時点で、コメディとして駄目だろう。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作 レスリー・グリーフ
脚本 ハリー・バジル
原作 Funny Money (Acting Edition S.)
出演 チェヴィー・チェイス/ペネロープ・アン・ミラー/アーマンド・アサンテ/クリストファー・マクドナルド/ロバート・ロジア/ガイ・トーリー/レベッカ・ウィソッキー/ケヴィン・サスマン/アレックス・メネセス

