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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「フローズン・タイム」 2006

フローズン・タイム(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 失恋して不眠症になった美大生の男は、夜のスーパーで働き始める。 

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 現代は「Cashback」。イギリス映画。

 

感想

 失恋した美大生の男が新しい恋に出会うまでの物語だ。それと同時にそんな彼の半生も振り返っている。特になぜ美大生になったのか、なぜ「美」というものを愛するようになったのかについての経緯が描かれる。 

 

 主人公の「美」との出会いは強烈だ。幼い頃に家にいたスウェーデン人の女子留学生がその原点となっている。確かにそんなの見せられたら目覚めてしまうのも良く分かる。だが分別が付くような年齢でそれを見ていたら別の反応をしていただろうから、物心がつくかどうかの年齢でそれを見たことが良かったのかもしれない。物事を体験する年齢やタイミングの重要性を感じさせられる。

 

 

 不眠症の主人公は、それを利用して深夜のスーパーで働き始める。そこで出会った同僚たちは、タフなボスを気取るリーダーや、馬鹿な事ばかりやっている二人組、カンフーおたくの無口な男と皆が個性的だ。中でも、馬鹿みたいなことをやっている二人組というのが、頭の悪そうな幼稚な大人といった感じで二人でふざけてばかりなのだが、それがあまり面白くないのがつらかった。でもこういう人たちはイギリス映画で割とよく見るキャラクターなので、この国には一定数こんな人たちがいるという事なのだろう。

 

 それからイギリス人は、パートの仕事なんて特に、もっとドライに仕事をするのかと思っていたが、強制参加のフットサルの試合だったり、ボスの誕生日パーティがあったりして意外だった。とはいえ参加を断っても問題なさそうだし、彼らにとっては社交のひとつぐらいの感覚なのかもしれない。そもそも仕事以外で会いたくない同僚ばかりいるような職場なんかでは働かないということだろう。

 

 そんな日々を過ごしているうちにやがて主人公は新しい恋に出会う。失恋して落ち込んだが、新しい恋に出会って立ち直ったという、ただそれだけの物語といえばその通りなのだが、それを個性的な映像と面白い表現で楽しませてくれる。ただ、悪ふざけをする二人組に代表されるようなコメディシーンがイマイチ笑えなかったのが残念なポイントだった。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/製作 ショーン・エリス

 

出演 ショーン・ビガースタッフ/エミリア・フォックス/ショーン・エヴァンス/ミシェル・ライアン

 

フローズン・タイム(字幕版)

フローズン・タイム(字幕版)

  • ショーン・ビガースタッフ
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フローズン・タイム - Wikipedia

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