★★☆☆☆
あらすじ
実際の人間を操って殺し合いをするゲームに参加させられた死刑囚は、生き延びることでスターになっていく。
ジェラルド・バトラー主演、ジョン・レグザイモ、リュダクリスら出演。95分。
感想
実際の人間を操って殺し合いをするゲームに人々が熱狂する世界が舞台だ。生き残れば解放されることを条件に参加した主人公は、連勝を重ねて人気者になっている。
ただ、他人に操られて戦っている人たちを見て面白いかなと疑問だ。どちらかといえば、自分の意思で必死に戦っている人の方が面白いような気がする。古代の剣闘士から現代のスポーツまでみんなそうだ。eスポーツを想定しているのかもしれないが、操るプレイヤーの力量次第になるのだから、操られる本人の考慮されない能力や特性はノイズになりそうだ。
主人公も結局はプレイヤーの力量によって生き残っている。だから彼がヒーロー扱いされる理由がよく分からない。運に恵まれただけだ。前半は激しい戦闘描写が続くが、目的もなく彼らの感情も見えないので、かなり退屈だった。操られている描写がないのも分かりづらい。
やがて主人公は、人を操り熱狂する世界を危惧する地下組織から接触を受け、ゲームから逃れてシステムの破壊を目指すようになる。どこか「マトリックス」を思い起こさせるような展開だ。考えることを放棄して、誰かに従いたい、操られたいと願っているらしい大衆に対する警鐘を鳴らしているのだろう。
確かに情報が溢れる社会ですべてを自分で判断していくのはしんどい。だから何も考えず、誰かの犬笛に反応して正義をなした気になったり、無批判で応援する推し活に熱中して充実感に浸ったりするのだろう。気楽でいい。だがそれがどんな結果をもたらすかについては無頓着だ。
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そんなメッセージが伝わってくるが、ありきたりといえばありきたりだ。断片的な描き方で意味ありげに仕立てているのもあざとい。そこまで深い話でもないので、普通に丁寧に描いた方が良かったように思える。
そもそもの設定に乗れない上に思わせぶりな演出が重なって、げんなりしてしまう映画だ。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作総指揮 マーク・ネヴェルダイン/ブライアン・テイラー
出演 ジェラルド・バトラー/マイケル・C・ホール/アンバー・ヴァレッタ/ローガン・ラーマン/テリー・クルーズ/リュダクリス/キーラ・セジウィック/ジョン・レグイザモ/ゾーイ・ベル/アリソン・ローマン/アーロン・ヨー/ジョニー・ホイットワース


