★★★☆☆
あらすじ
父親の病気を治すため、悪魔に魂を売ったバイクのスタントマンは、反旗を翻した悪魔の息子を倒すよう命じられる。
ニコラス・ケイジ、ピーター・フォンダら出演。マーヴェル・コミック原作。シリーズ第1作。110分。
感想
悪魔に魂を売ったバイクのスタントマンが主人公だ。反逆した悪魔の息子を倒すよう命じられる。主人公は、「ゴーストライダー」に変身して任務を遂行するのだが、燃える体に骸骨の顔というキャラで、バイクにまたがり、革ジャンを着ていることもあり、ターミ―ネーターの劣化版に見えてしまう。特に顔が「骸骨そのままかよ」とツッコミたくなるような工夫のなさで、もうちょっとキャラクターらしくデザインすればいいのに、と思ってしまった。
アクションは、バイクを使ったものがメインで、炎の轍を残して疾走するシーンや、高層ビルを垂直に駆け上がったり駆け下りたりするシーンなど、奇妙ではあるものの案外と悪くなかった。彼の本業であるスタントシーンもいい。最初はカッコ悪かった骸骨キャラも、段々慣れてきてアリかも、と思えるようにはなった。悪魔の息子や手下たちとの戦いもそれなりの見ごたえがある。
ただ、肝心のストーリーがよく分からない。悪魔に魂を売ったのに、悪いことをしようとしている悪魔の息子を倒そうとしているので、結果的に良いことをしているだけだ。主人公も、ちゃんと悪い奴だけを選んで倒しており、やってることは正義のヒーローと変わらない。意に反した悪事をさせられて悩むこともなく、彼と契約した悪魔は、悪魔のくせにいい奴だなと矛盾した感想を抱いてしまう。
しかし、本当の悪の姿とはこういうものなのかもしれない。自分の利益のみを追求し、嘘や裏切りを重ね、他人を踏みにじるのが悪だとしたら、誰からも信用されないので、徒党なんて組めないはずだ。最終的には互いを目障りに思う悪者同士で潰し合うことになる。「悪党」と呼ばれる者たちもいるが、彼らは仲間と信頼関係を築き、同じ目的のために協力し合っているわけだから、グループの中では信頼に足る善人として振る舞う必要があり、完全な悪とは言い難い。下手すれば、単なる同じ思想を持つ社会集団に過ぎないということになる。
悪魔が、余命僅かな父親を案じて落ち込む主人公に近づき、契約を持ちかけるシーンなどは、弱みに付け込む新興宗教のようなあくどさを感じた。しかし、ちゃんと約束を守って父親を助ける分だけ、何もせず金だけ奪う新興宗教なんかよりも遥かに良心的だろう。やっぱり、この悪魔は言うほど悪くない。また、主人公の言う「セカンドチャンス」もピンと来なかった。
善悪の感覚がブレてしまって腑に落ちないところはあるが、あまり気にせず、悪そうなところがなんだかカッコいい、と雰囲気で楽しめばいいのだろう。ちょっと変ないつものニコラス・ケイジも良い味を出している。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/原案 マーク・スティーヴン・ジョンソン
製作 アヴィ・アラッド/マイケル・デ・ルカ/ゲイリー・フォスター/スティーヴン・ポール
製作総指揮 スタン・リー/ノーマン・ゴライトリー/デヴィッド・S・ゴイヤー/E・ベネット・ウォルシュ/アリ・アラッド/リンウッド・スピンクス
出演 ニコラス・ケイジ/エヴァ・メンデス/ウェス・ベントリー/ドナル・ローグ/ピーター・フォンダ/ブレット・カレン
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