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「グレートウォール」 2016

グレートウォール(字幕版)

★★☆☆☆

 

あらすじ

 火薬を求めて中国にやって来たヨーロッパの男は、途中で謎の生物に襲われた後、万里の長城を守る北宋の軍に捕縛されてしまう。

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 マット・デイモン、アンディ・ラウ、ウィレム・デフォーら出演、チャン・イーモウ監督。103分。

 

感想

 北宋軍が守備する万里の長城で、捕虜となったヨーロッパの男が主人公だ。てっきり他国か馬賊との戦いに巻き込まれていくのかと思っていたのだが、そうではなくて、「饕餮(とうてつ)」と呼ばれる怪物と戦うファンタジー要素のあるものだった。

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 この饕餮は中国神話に出てくる怪物のようだが、ゴリラみたいだったり、目が変な位置にあったりとなかなか面白い造形をしている。リーダーが女王だったり、体の表面を震わせて音を出し、それで意思疎通を図ったりと、昆虫的な要素も入っている。

 

 

 主人公は、定期的に襲ってくる怪物と戦う北宋軍に加勢するようになる。壁をよじ登ってくる大群を様々な方法で撃退するアクションは迫力があるし、怪物の知能がかなり高く、ただ本能的に闇雲に押し寄せてくるわけではなく、策略を用いてくるのも意外性があった。しかし、なぜか怪物たちとの戦いに気分は盛り上がらない。

 

 色々と原因は考えられるが、まずは怪獣との因縁があっさりとしているのが大きいだろう。「周期的に襲ってくるからその都度撃退している」だけでは訴求力が弱い。過去にこんな被害があり、このような悲劇があって、だからこんな風に備えていると、想像力を刺激するような具体的な描写が欲しかった。

 

 また、怪獣がなぜ襲ってくるのかも不明だ。意味なく襲ってくるのも確かに恐怖ではあるが、どうせ戦うのなら、大義を持って襲来してくれたほうが戦いがいがある。それから、主人公と女指揮官との関係を描くドラマはあるが、敵側にはドラマが一切ないので物語に深みがない、というのもある。おかげで、ただ戦っているだけの印象を受けてしまう。

 

 そう考えると、敵は怪獣ではなく、普通に他国か馬賊で良かったような気がしないでもない。そのほうが自然とドラマが生まれたはずだ。

 

 結局のところ、戦いの前後が何もないのが良くないのだろう。「赤壁の戦い」も「関ヶ原の戦い」も重要な戦いだが、その前後の説明がなければその歴史的意義は理解できない。それと同じで、この映画も壮大な物語の中の一つの戦いとして描かれたのなら、問題はなかったはずだ。しかし、それだけを描かれても心には響かない。

 

 映画の内容とは全く関係ないが、Amazonプライムビデオで見たら、中盤くらいから字幕が映像とズレまくってかなりのストレスだった。ラストシーンのセリフ字幕がエンドロールでようやく出てくる酷さだ。

 

スタッフ/キャスト

監督 チャン・イーモウ

 

脚本 カルロ・バーナード/ダグ・ミロ/トニー・ギルロイ

 

原案 マックス・ブルックス/エドワード・ズウィック/マーシャル・ハースコビッツ

 

出演 マット・デイモン/ジン・ティエン/ペドロ・パスカル/ウィレム・デフォー/アンディ・ラウ/ルハン/チャン・ハンユー/エディ・ポン/ケニー・リン/ホアン・シュアン/ワン・ジュンカイ

 

グレートウォール (2016年の映画) - Wikipedia

 

 

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