★★★☆☆
あらすじ
由緒ある家に生まれるも貧しい生活を送っていた青年は、アカデミーに通い、大学へ行くための奨学金を狙っていたが、新たに導入されたプロジェクトの一環として、ハンガーゲームに参加する少女の教育係を任されることになる。
シリーズ第5作で、これまでの前日譚が描かれる。ヴィオラ・デイヴィスら出演。原題は「The Hunger Games: The Ballad of Songbirds and Snakes」。157分。
感想
シリーズの悪役である大統領の若き頃を描く前日譚だ。その前提を踏まえていれば、物語の展開はだいたい先が読めるものになっている。だが、これまでの内容をすっかり忘れていたので、普通に物語を楽しめてしまった。見終わった後に「そういえばそんな大統領がいたな。その人の若い頃をやっていたのか」とようやく理解した。
前半は、主人公がハンガーゲームの参加者である少女の教育係となり、彼女が生き残るために尽力する様子が描かれる。教育係をメインに据えることで、ハンガーゲームを新たな角度から見せようとしたのだろう。ただ、主人公は安全な場所にいるし、参加者の少女も積極的に生き残ろうとしたわけではないので、サバイバルゲームとしての面白みは薄かった。そこまで必死さや緊張感は伝わってこない。
後半は、ゲームが終わり、主人公が平和維持軍に参加する様子が描かれる。主人公は真面目に務めようとするのだが、理想を追う友人の存在や少女との再会が、彼の立場を危うくしていく。それでも誠実に対応しようとするが、ふと心に影が宿ることもある。最終的には、それに飲み込まれてしまった。
少女にこっそり毒を持たせたり、友人をその場限りの出まかせの言葉で説得したりと、前半にもちょいちょい見えていたダークな面に納得感を与える展開だ。邪悪な存在である蛇が象徴的に登場するのもそれを暗示していた。ダークサイドに堕ちた男の物語として悪くはないが、上映時間の長さに見合っているかというとそうでもない。もう少しコンパクトにまとめても良かったのでは?と思ってしまった。見どころが乏しく、長過ぎる。
ただ、これまでのシリーズの内容を忘れてしまっていたからそう思うのかもしれない。しっかりと把握していれば、もっと多くのつながりを見つけられただろうし、もっと深く理解できる部分もあったはずだ。違う印象になった可能性はある。
スタッフ/キャスト
監督 フランシス・ローレンス
脚本 マイケル・レスリー/マイケル・アーント
原作 ハンガー・ゲーム0 上 少女は鳥のように歌い、ヘビとともに戦う 『ハンガー・ゲーム』 (角川文庫)
製作/製作総指揮 スーザン・コリンズ
出演 トム・ブライス/レイチェル・ゼグラー/ピーター・ディンクレイジ/ジェイソン・シュワルツマン/ハンター・シェイファー/ジョシュ・アンドレス・リヴェラ/ヴィオラ・デイヴィス/フィオヌラ・フラナガン/バーン・ゴーマン
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード
関連する作品
前作 シリーズ第4作
次作(予定)
「The Hunger Games: Sunrise on the Reaping」
