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「インフェルノ」 2016

インフェルノ (字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 イタリアの病院で目覚めるもここ数日の記憶がないアメリカの大学教授は、突然襲撃され、一緒に逃げた女性の担当医と共に事件に巻き込まれていく。

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 トム・ハンクス主演、ロン・ハワード監督。ダン・ブラウンの人気小説を原作とするシリーズ第3作目。121分。

 

感想

 主人公である宗教象徴学専門のアメリカ人教授が、イタリアの病院で目覚めるところから物語が始まる。ここ数日の記憶がなく戸惑っていたら、突如襲撃されてそのまま事件に巻き込まれていく。失った記憶を取り戻しつつ、巨大な陰謀を阻止しようとするストーリーだ。

 

 主人公は所持していた見覚えのないペン型プロジェクターを手掛かりに、謎を追い始める。前回もそうだったが、ヒントから得た目的地に行き、そこで得た手がかりを元に次の目的地に向かう展開で、この人は毎回オリエンテーリングをやってるなと思ってしまった。

 

 それに相手も相手で、なんでこんな楽しい謎解きを用意しているのだろうか。関係者にしか分からない方法で情報共有すればいいだけなのに、わざわざ手間暇かけて知識とひらめきがあれば誰でも解けるゲームに仕立てている。人を楽しませることが大好きな性格か!とツッコみたくなる。ウィルスをばらまいても自分は死なないと思っている人たちだから、能天気な集団ではあるのだろう。

 

 主人公は宗教象徴学の専門家で、本来なら特殊な事件で稀に名探偵にアドバイスを求められることがある程度の存在のように思える。それなのにメインで謎解きをして、シリーズにまでなっているのは解せないところがあるが、欧米でキリスト教は当然の教養なので、何かと引用されることが多く、需要が大きいということなのだろうか。

 

 

 彼の特殊な知識は大活躍だ。昔の建物の秘密の通り道をたくさん知っていて、それを活かして敵から逃げるシーンは良かった。

 

 怪しい人たちが次々と死んでいく展開は目が離せず、ラストの危機一髪の攻防も見ごたえがある。ただ曖昧な状況の中、一旦は勢いに任せて受け流していた小さな謎の数々が、最後にすべてクリアになったという気はしない。あれはどういうことだったのだ?と色々反芻してしまい、スッキリしない気持ちが残る。

 

スタッフ/キャスト

監督 ロン・ハワード

 

脚本 デヴィッド・コープ

 

原作 インフェルノ 全3冊セット

 

製作総指揮 ダン・ブラウン/ウィリアム・M・コナー/アンナ・カルプ/デヴィッド・B・ハウスホルター

 

出演 トム・ハンクス/フェリシティ・ジョーンズ/オマール・シー/ベン・フォスター/イルファーン・カーン/シセ・バベット・クヌッセン/ポール・リッター

 

音楽 ハンス・ジマー

 

インフェルノ (字幕版)

インフェルノ (字幕版)

  • トム・ハンクス
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インフェルノ (2016年の映画) - Wikipedia

 

 

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