★★★☆☆
あらすじ
新居に引っ越したばかりの一家は、不可解な現象に何度も遭遇していたが、やがて長男が原因不明の昏睡状態に陥ってしまう。
パトリック・ウィルソンら出演、ジェームズ・ワン監督。シリーズ第1作。103分。
感想
序盤は、引っ越したばかりの家で一家が体験する奇怪な現象が描かれる。荷物があるはずのない場所に移動していたり、本棚から本がすべて落とされていたりする。幼い子供たちの仕業かもとそれほど気にしないが、少しずつイヤな感じは蓄積していく巧みな展開だ。そして、長男が原因不明の昏睡状態となる。
その後もおかしな現象が続き、家にいることの多い妻はナーバスになっていく。それと同時に、夫が何かと理由をつけては家に寄りつかなくなるのもリアルだ。夫婦の関係でよく見られる、二人の間に溝が生じ、心が離れていく過程を象徴的に表現しているとも言える。
夫が妻の訴えを話半分に聞いているうちに、ついに惨劇が起きるのかと思っていたら、あっさりと引っ越してしまったのは驚いた。そして、てっきり「呪われた家」的な、家に原因がある怪奇現象かと思っていたのに、新居でも引き続き同じようなことが起きるのも不思議で、意外性のある展開が続いて面白い。
とはいえ、ここまでは普通の真面目なホラー映画だったのに、突然ゴーストバスターズみたいなトボけたコンビが現れ、一瞬にしてコミカルな雰囲気となったのは可笑しかった。もしかしてこれまでのはフリで、ここからはコメディなのか?と思ってしまったが、そんなことはなく、再びシリアスな雰囲気に戻った。しかし、張りつめていた空気がほぐれて、良い息抜きになった。そして、クライマックスへと向かっていく。
音楽と映像で巧みに演出し、伏線もしっかりと張られていて、ちゃんと怖さの漂う映画に仕上がっている。しかし、案外と終盤はあっさりしていた。散々煽られた恐怖がスッキリと解き放たれたとは言い難い、呆気ないクライマックスで、拍子抜けしてしまったところがある。このじわじわと締め付けるような、静かな恐怖がいいという人もいるのかもしれないが、個人的にはもっとベタに、畳みかけるようにビックリさせて、ヒヤヒヤさせて欲しかった。
スタッフ/キャスト
監督/編集 ジェームズ・ワン
脚本/出演 リー・ワネル
出演 パトリック・ウィルソン/ローズ・バーン/タイ・シンプキンス/バーバラ・ハーシー/リン・シェイ/アンガス・サンプソン
音楽 ジョセフ・ビシャラ
撮影 デヴィッド・M・ブリュワー/ジョン・R・レオネッティ
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