★★☆☆☆
あらすじ
ノストラダムスが予言した終末の到来を信じ、それを阻止するために修行だけをしてきた男たちは、一向に訪れない世界の危機に見切りをつけて解散し、一般社会に出て生活することを余儀なくされる。
伊藤英明主演、上白石萌歌、山本耕史ら出演。漫画原作。118分。
感想
隔絶された世界で人生を賭け、終末に備えるも当てが外れ、一般社会で生きていくことになった男が主人公だ。修行一筋で世間のことなど何も知らなかった男が、社会に出て戸惑う様子が面白おかしく描かれる。一種の文化的衝突を描いたコメディーと言えるだろう。
ただ、あまり一般的なカルチャーギャップを描かれることはなく、メインは女性さえ見たことがなかった主人公の恋愛模様に置かれている。真面目な顔をしておかしなことをする主人公にはクスリと笑ってしまうし、彼が時々思い出す風俗あるあるに重心が寄った師匠の教えも可笑しい。だが、そんなギャグがこれから2時間も続くのかと思うと、序盤からすでにしんどいところがあった。
その後、主人公と同じように社会に出て苦しむ仲間たちも登場し、尾崎豊にかぶれてしまった山本耕史演じる男や、社会に溶け込むために主人公たちを無視しようとした小沢征悦演じる男のキャラなど、ところどころでは面白いのだが、こちらが慣れてきたこともあって、全体的に笑いの量は減っていく。「分かりました。もう結構です。」と告げるオーディションの面接官の気分になる。
笑いがダメならストーリーで引っ張ればいいのだが、とてもオーソドックスな内容だ。また、全身全霊で打ちこんできたことが無駄だったと気付いた時にどうするか?というのも、実は結構深い普遍的なテーマだったりするので、そこを掘り下げても良かったかもしれない。スポーツや芸術などの世界で同じような経験をする人は多いはずだ。
しかしその一方で、ギャグをやるなら、ベースはシンプルでベタなストーリの方がいいし、中身も変なメッセージ性や深いテーマを持たない空虚なものの方がいい。そう考えるとこの手のギャグ作品は、長尺に向いていないということなのだろう。アメリカのシットコムに30分目安のものが多いのもうなずける。
この映画も2時間あると聞くと見る前から辛いが、15分ごとに分割した8話構成のドラマシリーズだったら楽しく見れるような気もする。
スタッフ/キャスト
監督 平野隆
脚本 徳永友一
原作 KAPPEI1巻
出演 伊藤英明/上白石萌歌/西畑大吾/大貫勇輔/古田新太/山本耕史/小澤征悦/橋本じゅん/関口メンディー/鈴木福/かなで/岡崎体育/アントニー/大トニー


