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「喜劇 大風呂敷 」 1967

喜劇 大風呂敷

★★★☆☆

 

あらすじ

  戦争終結を知らずに大陸を彷徨い、ベトナム戦争に紛れ込んでしまった男は、日本に戻って大金を稼ぎ、故郷の四国を買い取ろうとする。

 

 藤田まこと主演、芦川いづみ、田中邦衛、加藤茶ら出演。中平康監督。85分。

 

感想

 戦争中、中国で馬賊として暴れた男が主人公だ。

 

 冒頭に流れる主題歌「あほんだら音頭」は、歌詞が強烈でいきなりインパクトがある。原爆のくだりなどは、いいのか?と勝手にドキドキしてしまった。

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 そして、ベトナムから戻った主人公が、四国を買い占める資金を稼ぐため、東京で奮闘する様子が描かれる。まずは米軍が没収した火薬を盗み出そうとするが、敢えなく失敗してしまう。ここまでは夢は壮大だし、やることはワイルドだしで、主人公の豪快なキャラによく合っていた。

 

 だがその後は工事現場で働いたり、義理の父親の元で修業したりと、割と地道な展開になってしまった。太い顧客から営業で仕事を取ろうとするなど、お仕事ドラマのような雰囲気もある。思っていたよりも破天荒でなかったのは肩透かしだったが、そもそも彼は住宅会社をやろうとしていたので、豪快というよりも実直で熱いだけの男だったのかもしれない。

 

 コメディとしても今の感覚だとそれほど笑える場面はなかった。おそらく藤田まことの馬ヅラネタをやっているシーンがいくつかあったが、当時の観客はこれだけでくすくす笑っていたのだろうか。これぐらいのほのめかしで笑えるということは、相当に世間に認知されていたということで、かなりすごいことだ。

 

 また、ドリフターズの一部メンバーや笑点に出ていた落語家など、物心ついた頃にはすでに大御所だった芸人たちが多数出演していて、彼らの若い頃の姿が見られるのは興味深い。特に小松政夫や桂歌丸、高木ブーなどは、若い頃はこんな感じだったのかと感心した。

 

 主人公が真面目なのだか豪胆なのだか、飄々としているのか律儀なのか、どうにもキャラが定まらない映画だ。

 

 ちなみにアマゾンプライムで見たが、序盤は映像がブツ切れになったり、同じシーンが繰り返されたりする箇所がいくつかあった。おそらく演出ではなく、元のフィルムに破損などがあったせいだろうが、かなりイライラした。ただ、中盤くらいからはまともになった。

 

スタッフ/キャスト

監督 中平康

 

脚本 才賀明

 

出演 藤田まこと/田中邦衛/左とん平/芦川いづみ/木の実ナナ/花沢徳衛/荒井注/高木ブー/加藤茶/ミヤコ蝶々/三遊亭圓楽(5代目)/小松政夫/内田朝雄/桂歌丸/森進一

 

音楽 山本直純

 

喜劇 大風呂敷

喜劇 大風呂敷

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