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「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」 2003

木更津キャッツアイ 日本シリーズ

★★★☆☆

 

あらすじ

 余命半年ながら仲間と楽しく過ごしていた男は、地元で愛されるも死んだはずの男と再会する。

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 人気ドラマの劇場版シリーズ第1作。124分。

 

感想

 人気テレビドラマの劇場版だ。一応ドラマを見てから見たが、見ていないと多分、各キャラクターの設定や関係性が分からず、ついて行けないような気がする。ドラマファンのための映画だ。

 

 公開当時は新紙幣発行を間近に控えていたようで(2004年11月)、それをネタにした偽造紙幣をめぐる物語となっている。最近この紙幣に代わる新たな紙幣が発行されたが、今を生きる我々には普通に見慣れたこの紙幣が、当時の観客にはまだ見慣れぬ存在だったのかと思うと不思議な気分になる。

 

 

 劇中に登場する贋札も今見るとすぐにバレてしまいそうなものだった。だがこういう不思議なタイムスリップ感が味わえるのも映画の魅力だ。

 

 表のメインストーリーの裏で、実はこんなことがあったと時間を遡ってリプレイするドラマのスタイルをそのまま踏襲した構成だ。だがドラマでは一話に一回だったのに、映画では野球の一試合分、9回も表裏を描くので、若干のくどさを感じてしまった。

 

 ドラマの拡大版といった雰囲気で、とくに映像的なこだわりもないようなので、わざわざ映画にしないでテレビの二時間スペシャルで良かったのでは?と思わないでもない。ただ映画版だということで無駄に力が入り、ドラマ版の良さが消えてしまうことはよくある話なので、これはこれで良かったのかもしれない。

 

 今回はたまたまだが、新紙幣の件で思いを馳せることにもなったりしたので、映画化した意味はあったのだろう。ドラマの締めくくりに映画館へ行くファンイベントだと思えばいい。ドラマを見ていたら普通に楽しめる物語だ。

 

 あまり映画を意識していると思えない映画だったが、無人島のシーンは多少映画的雰囲気が出ている。また、終盤の薬師丸ひろ子は、その佇まいだけで映画ぽさが溢れていて、さすがだなと感心した。 

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スタッフ/キャスト

監督 金子文紀

 

脚本 宮藤官九郎

 

出演 岡田准一/櫻井翔/岡田義徳/佐藤隆太/塚本高史/酒井若菜/山口智充/阿部サダヲ/嶋大輔/三宅弘城/平岩紙/渡辺いっけい/哀川翔/氣志團/ケーシー高峰*/古田新太/森下愛子/小日向文世//内村光良/ユンソナ/船越英一郎*/坂井真紀/金剛地武志/袴田吉彦/中尾彬*/渡辺哲/岩松了**/ 伊佐山ひろ子

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*特別出演 **友情出演

 

木更津キャッツアイ 日本シリーズ - Wikipedia

 

 

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