★★★☆☆
あらすじ
仕事で恨みを買った殺し屋は、遺族の元女医に勝手に手術され、体に変更を加えられてしまう。
ミシェル・ロドリゲス、シガニー・ウィーバー、トニー・シャルーブら出演、ウォルター・ヒル監督。原題は「The Assignment」。95分。
感想
精神病院に収容されている元女医が、鑑定の医師に面会するシーンから物語は始まる。元女医は拘束衣を着させられており、演じるのがシガニー・ウィーバーということもあって、どうしても「羊たちの沈黙」のレスター博士を連想してしまう。だが特に彼女にヤバさはなく、かなり退屈だ。
現在の元女医の様子と並行して、彼女が逮捕されるまでの経緯が回想されていく。こちらは彼女の弟を殺した殺し屋の視点で描かれる。
殺し屋は元女医に復讐され、手術で体に変更を加えられてしまうのだが、これがなかなか衝撃的だった。その前に殺し屋の陰部を見せるシーンがあって、なんでわざわざ?必要?と思っていたのだが、必要だった。
殺し屋は思わぬ出来事に困惑する。知らぬ間にこんなことをされたら当然だ。そんな殺し屋を演じるミシェル・ロドリゲスが見事だった。自分の変わり果てた体を鏡でしげしげと眺め、他人の体のように無頓着に扱う様子は、本当にたった今そんな体になったかのようだった。
殺し屋は復讐を誓い、元女医へたどり着く手がかりを得るために、次々と関係者に会い、そして殺していく。殺しの流儀を語りながら、冷静にきっちりと仕留めていく殺し屋の仕事ぶりは見ごたえがある。
そしてついに元女医にたどり着き、直接対決となる。最初は元女医に先手を打たれるが、それを挽回してからは特に何も起きず、そのまま終わってしまった。そして現在へとつながり、ここでも何もないまま終わってしまった。
とてつもない尻すぼみ感があるのは、なんといっても元女医が思わせぶりなだけでショボいからだろう。彼女は、手術をしたこと自体はヤバいが、それ以外はたいしたことがない。言ってることも分かりづらくてピンと来ず、見掛け倒し感がすごい。このまま終わるわけがないと彼女に期待していたのに、ただ殺し屋に翻弄されて終わってしまった。
また、最初に元女医が登場するのでどうしても彼女目線で見てしまいがちだが、実際は殺し屋の物語であることも気持ちが悪い。それにどちらも復讐なので、どっちもどっち感もある。
その他にも、殺し屋の体の変更がそれほど物語に影響していないことや、元女医は殺し屋の素性を調べることができたのにどうして警察には出来ないのか、殺し屋が、元女医は殺さなかったが関係者を殺しまくっているのはどうなのか等、腑に落ちない部分はたくさんある。
最後はどうなるのだろうとたくさん期待させるのに、結局、何も起きない映画だ。それだけ?と脱力感に襲われる。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/原案 ウォルター・ヒル
脚本/原案 デニス・ハミル
出演 ミシェル・ロドリゲス/トニー・シャルーブ/アンソニー・ラパーリア/ケイトリン・ジェラード/シガニー・ウィーバー/ザック・サンティアゴ
