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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「LAMB/ラム」 2021

LAMB/ラム(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 アイスランドの大自然の中で牧場を営む夫婦は、ある日生まれた奇妙な子羊を我が子のように育て始める。

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 ノオミ・ラパス出演。アイスランド語。106分。

 

感想

 牧場が舞台の物語だ。冒頭は、人間ではなく、家畜や野生の動物たちの様子が順番に映し出されていく。当然セリフもないのだが、動物たちが良い表情を見せていて、案外ずっと見ていられる。

 

 しばらくしてようやく牧場主の夫婦が登場する。しかし、こちらも言葉少なに黙々と作業したり、静かに過ごしたりする様子が淡々と描かれていくだけだ。

 

 

 このまま単調ではあるが穏やかな日々がずっと続くのかと思い始めた頃に、異変が起きる。羊の出産時に起きたそれは、夫婦の表情や仕草で異変があったことを知らせるだけで、何が起きたのかははっきりと示されない。想像力をかきたてられる展開だ。

 

 夫婦は生まれた羊を我が子のように育て始める。しかし、常に子羊の頭しか見せない不自然さのせいで、何が起きたのかは容易に想像がついた。ただその正体を、夫の弟が登場した時に明らかにした演出は巧みだった。第三者の目から見れば、夫婦がいかに異常なことをしているかも同時に伝わってくる。

 

 普通にやったらとんでもない茶番になりそうなストーリーを、緻密な設定や演出、役者陣の演技力など、総合力で真面目なホラーに仕立てた映画だ。それでもクライマックスのラスボスの羊が現れたシーンには思わず笑ってしまったが、ホラーにも多少の愛嬌は必要なのだろう。こんなことは酪農の世界ではままあること、みたいな雰囲気を出しても面白かったかもしれない。

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 そして夫婦の片方に不幸が訪れるラストは、そっちがやられるのかという意外さもあった。彼らからすれば人間なんて皆同じに見えるということなのか、あえて生かすことで最愛の者を失った悲しみを抱えながら生きる辛さを味わわせようとしたのか。どんな意図があったのだろうと考えてしまう。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 ヴァルディマル・ヨハンソン

 

脚本 ショーン

 

製作総指揮/出演 ノオミ・ラパス

 

出演 ヒルミル・スナイル・グドゥナソン/ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン/イングヴァール・E・シーグルソン

 

LAMB/ラム(字幕版)

LAMB/ラム(字幕版)

  • ノオミ・ラパス
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LAMB/ラム - Wikipedia

 

 

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