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「レオン 完全版」 1994

レオン 完全版 (字幕版)

★★★★★

 

あらすじ

 家族を殺され、隣人の殺し屋に助けられた少女は、復讐のために仕事を教えて欲しいと頼む。

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 ジャン・レノ、ナタリー・ポートマン、ゲイリー・オールドマンら出演。リュック・ベッソン監督。133分。

 

感想

 家族を殺された少女が、寡黙な殺し屋と奇妙な同居生活をする物語だ。ナタリー・ポートマン演じる少女、ジャン・レノ演じる殺し屋、ゲイリー・オールドマン演じる敵役と、主要人物三人の登場の仕方がどれも勿体ぶっていて、一気に物語の中に引き込まれる。

 

 殺し屋が、主人公にあっさりと殺し屋であることを認めたり、餞別に銃をあげるから出ていってくれと頼んだりと、どこか間の抜けた二人のやりとりが面白い。これは殺し屋の浮世離れしたキャラクターの力が大きいだろう。子どもに殺しの技術を教えること自体も荒唐無稽だが、不思議とリアリティがある。

 

 

 体は大きく仕事もできるが心はまだ幼い殺し屋と、体は小さいが天涯孤独で大人にならざるをえなかった少女の、互いの心を埋め合わせるような関係が描かれていく。殺し屋の言いつけにはちゃんと従いながらも、言いたいことを物怖じせずに言う主人公が可愛らしい。

 

 仕事以外は規則正しく単調な暮らしをしていた殺し屋の生活は、少女の出現により大きく変わった。少女のことも考えるようになり、自分の死後のことも考えるようになった。

 

 二人の幸福とも言える時間は、大勢を率いた敵の襲撃により終わりを迎える。このクライマックスは、さすがに無理だろうと思わせておいて、ひょっとして切り抜けられるのか?と希望を持たされたり、安堵したかと思えば絶望に突き落とされたりと、激しく心を揺さぶられる。主人公との極限状態でのやりとりもあり、見応えたっぷりだ。

 

 主人公が、殺し屋の分身だった植木を鉢から大地に植え直すラストシーンは、とても印象的だ。少女と関わることにより殺し屋は思ってもいない結末を迎えることになった。だが、誰ともかかわらず、予定通りに終える人生なんて意味があるのだろうか。深い余韻が訪れる。

 

 通常版から追加されたシーンがどれなのか、正確には把握していないが、主人公が殺し屋に「女」として迫るシーンが加えられたのだろう。疑似的な男女関係を描いた物語だが、あまりにそれが露骨になってしまった感は否めず、雑味が出てしまった。殺し屋の過去も彼のキャラにぶれを生んでいる。完全版よりも通常版の方がバランスがいい。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 リュック・ベッソン

 

出演 ジャン・レノ/ナタリー・ポートマン/ゲイリー・オールドマン/ダニー・アイエロ/マイケル・バダルコ/エレン・グリーン

 

音楽 エリック・セラ

 

レオン (映画) - Wikipedia

 

 

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