★★★☆☆
あらすじ
ベトナムの孤児だった自分を育ててくれた恩人が殺され、復讐を誓う殺し屋の女。
マギー・Q、マイケル・キートン、サミュエル・L・ジャクソン出演。原題は「The Protégé」。109分。
感想
父親代わりだった恩人が殺され、復讐に燃える女が主人公だ。アクションは見ごたえがありセリフも小粋、使われている音楽も良くて雰囲気はあるのだが、ストーリーが分かりづらく、色々と引っ掛かってしまう。
殺し屋だから誰かに命を狙われるのは分かるが、主人公がすぐにその相手の目星がついた経緯はよく分からなかった。恨みを買った相手なんていくらでもいるはずだ。だから犯人候補ではあるが断定は出来ない相手に、いきなりリソースを全投入できる理由がよく分からなった。違っていた時の損失はでかい。
それから、マイケル・キートン演じるメインの敵のキャラが、最初はかなり曖昧で、戦闘能力が高いのか、頭が良いのか、単に権力があるのか、どういうタイプなのかが示されず、どういう目で見ればいいのか分からなくて戸惑ってしまった。途中でようやく彼の実力が披露されたが、それまではただ者ではない雰囲気を漂わしてるだけの胡散臭いおじさんでしかなかった。
その他、相手がなぜ今襲撃してきたのか、クライマックスで敵地へどのように乗り込んだのか等、数え上げればきりがないほど、細かい部分で次々と疑問が出てくる。ディテールの甘さが目立つ。
途中で主人公と敵の間に恋愛要素が入り、仲良く喧嘩する展開となる。だがこれも雑な描き方のせいで失敗している。二人の激しい殺し合いからベッドシーンへ転じる流れは、全然そんな空気が出来上がっていなかったのでうすら寒かった。それまで敵の男は、復讐に燃える主人公の気持ちを無視して言い寄ってくるウザいおじさんで、主人公はそれを冷たくあしらっているだけなのかと思ってしまっていた。
クライマックスも引っ掛かることが多すぎて盛り上がり切れない。ラストは味のあるものだったが、それまでがそれまでだけになんともいえない気持ちになってしまった。そのあたりをちゃんとやっていれば、スタイリッシュでクールな映画になっていたはずだ。色々惜しい映画だ。
スタッフ/キャスト
監督 マーティン・キャンベル
出演 マイケル・キートン/マギー・Q/パトリック・マラハイド/ロバート・パトリック
音楽 ルパート・パークス

