★★☆☆☆
あらすじ
大学で哲学を教える男は、近所で起きた女子高生失踪事件の容疑者として警察にマークされるようになる。
ガイ・ピアース、ピアース・ブロスナン、ミニ―・ドライヴァーら出演。原題は「Spinning Man」。
感想
女子高生失踪事件の容疑者となった男が主人公だ。妻や子供との時間を大切にする家庭的な男でそんな風には見えず、本人も否定しているのだが、怪しい行動はあり、「真実」とはその人にはどのように見えていたかということに過ぎない、などと哲学者らしい煙に巻くようなことを言う。真相はどうなのか?それを探る物語だ。
だが主人公が疑われているにもかかわらず、焦るでも怯えるでもなく超然としており、それを追う刑事も淡々としている。皆の感情が希薄で、展開に面白みが感じられなかった。せめて主人公が本当はやったのかもと悩むとか、刑事が犯人と決めつけて執念を燃やすとか、もっと真相を知りたくなるような何かが欲しかった。
思うにこの物語は、主人公が哲学者であることにすべてを頼ってしまっているように見える。きっと哲学者は物思いに耽ってばかりで現実には無頓着だろうとか、後ろめたいことをしても詭弁のような論法で自己正当化するのだろうとか、ある意味で偏見を感じるキャラクター設定だ。
それでもそれらが上手くストーリーに組み込まれ、効果的に作用するなら悪くはないのだが、この映画では失敗している。コインやマッチ、哲学的な命題などを用意して、深い考察を促そうとはしているが、思わせぶりなだけでよく分からないものになってしまった。あまり考察するモチベーションも起きない。
見終わった後に、これは何の時間だったと言えるか?と哲学に耽りたくなる映画ではある。
スタッフ/キャスト
監督 サイモン・カイザー
出演 ガイ・ピアース/ピアース・ブロスナン/ミニー・ドライヴァー/アレクサンドラ・シップ/オデイア・ラッシュ/クラーク・グレッグ/ジェイミー・ケネディ/フレイヤ・ティングレイ

