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「燃えよデブゴン TOKYO MISSION」 2020

燃えよデブゴン/TOKYO MISSION (字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 左遷されたストレスで太ってしまった香港の警察官は、事件の重要参考人だった日本人を帰国させる任務を与えられる。

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 「燃えよデブゴン」(1978)のリブート作。ドニー・イェン主演、竹中直人ら出演。香港映画。96分。

 

感想

 サモ・ハン・キンポーのオリジナル作とストーリー的なつながりは何もないようだが、ボケとツッコミではなく、ドジなピエロ的な笑いは、あの頃のコミカルな香港映画の雰囲気を思い出させて懐かしい。

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 主人公は、重要参考人を日本に護送する香港の警察官だ。日本で参考人が何者かに連れ去れてしまい、その行方を追う。日本側では竹中直人演じる警察官が登場し、笑いを散りばめながら進行する。

 

 

 日本人監督による日本を舞台にした香港映画で、まともな描写と中国の観客が期待する日本像を織り交ぜたような日本の映像は、独特な味わいがある。これらのほとんどをセットでやっているのもすごい。

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 ただ、コミカルなシーンはうまくいっていない。ネタ自体がそれほど面白くないというのもあるが、笑えるシーンの後に笑うための間(ま)が用意されておらず、ギャグをやったらそそくさと次のシーンに行ってしまう。タメがなくて笑うタイミングがない。笑いそびれたような宙ぶらりんな気持ちになる。

 

 一方、アクションはさすがドニー・イェン、と言いたくなるようなキレのある動きが随所でたっぷりと見られ、惹きつけられる。特に東京の歓楽街で地面からビルの屋上まで一瞬でよじ登ったり駆け下りたり(落下したり)をくり返すシーンは見ごたえがあった。

 

 クライマックスのヌンチャクを使った対決シーンも迫力があり、カンフー映画黄金期の熱気が蘇ったかのようだ。当時の映画の様々な名シーンを思い出す。他の出演者のアクションも良い出来だ。ただ、ここでもややタメがないのは気になる。

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 この映画最大の疑問は、ドニー・イェンをわざわざ特殊メイクで太らせた意図がよく分からないことだ。太っているからこそのアクションやギャグ、展開があるわけでもなく、ビジュアル的に面白いわけでもない。さらに、相棒的な存在の元刑事に、ナチュラルに体が大きな役者(ウォン・ジン)を起用して、せっかくの主人公のデブ設定を霞ませてしまっているのも謎だ。

 

 最後もタメがなく終わってしまうのはある意味で徹底している。それなりに楽しめるがどこか寸止め感の残る映画だ。

 

スタッフ/キャスト

監督 谷垣健治

 

脚本/製作/製作総指揮/出演 ウォン・ジン

 

脚本 ルイ・クーナン/ロナルド・チャン

 

製作/出演 ドニー・イェン

 

出演 竹中直人/ニキ・チョウ/テレサ・モウ/丞威/渡辺哲/バービー*/ヤン・ファ/ユー・カン/ウォン・チョーラム*/フィリップ・ン*
*カメオ出演

 

燃えよデブゴン TOKYO MISSION - Wikipedia

 

 

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