★☆☆☆☆
あらすじ
不老不死となった侍は、死んだ妹そっくりの少女から、殺された父の仇討ちを手伝って欲しいと頼まれる。
木村拓哉、杉咲花、福士蒼汰ら出演、三池崇史監督。漫画原作。141分。
感想
不老不死の武士が主人公だ。死んだ妹そっくりの少女に頼まれて、仇討ちを手伝う。
まず、主人公が強いのか弱いのかよく分からずに困惑する。序盤の戦いは、たいてい致命的な攻撃を受け、相手が勝ったと安心したところを、不老不死なのをいいことにやり返す、というなんとも締まらないものだった。大勢の敵を相手にする時点で強いのだろうし、そうでなければ不老不死の意味がないのだろうが、なんだかズルい奴という印象は拭えない。
それでも、危ないところだった、と焦ったりおどけたりするのなら、まだ愛嬌があるが、常にダルそうな雰囲気を漂わせて、まるで自分の弱さを取り繕おうとしているかのような態度なのがカッコ悪い。
普段もメリハリのない一本調子でぼそぼそと喋るだけのキャラクターだ。ゾンビに誰も憧れないのと同じで、彼にも魅力的な要素が全くない。
主人公は、次々と敵を倒していく。だが、現れる敵が皆、コスプレみたいな恰好をしているのが萎える。元々が漫画なので忠実に再現しているのだろうが、もっと現実に寄せるか、あるいは開き直って突き抜けて欲しかった。
たっぷりと気だるい演技をする主役に合わせたのかテンポも悪く、アクションにもキレがない。魅力のない主人公を2時間以上も見続けるのはかなり辛いものがあった。
寄るでも引くでもない中途半端な距離感で主人公を撮り続ける映像や、主役を引き立てることを考慮していない衣装や髪型などから、監督の気分があまり乗っていないのだろうなと想像してしまった。接待ゴルフならぬ接待映画という言葉が思い浮かぶ。
そんな映画の中で、戸田恵梨香演じるキャラクターが無駄に露出の多い衣装で浮いていたのが可笑しかった。ただ、短い時間ながらもアクションにはキレがあり、彼女のパートには全体的にやる気が感じられた。本当は彼女主演で、これぐらい突き抜けた映画を撮りたかったのかもしれない。
スタッフ/キャスト
監督 三池崇史
脚本 大石哲也
出演 木村拓哉/杉咲花/福士蒼汰/市原隼人/戸田恵梨香/北村一輝/栗山千明/満島真之介/金子賢/山本陽子/市川海老蔵/田中泯/山﨑努/山口祥行/一ノ瀬ワタル/石橋蓮司/勝村政信/菅田俊/音尾琢真/大西信満
撮影 北信康
編集 山下健治

