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「プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角」 1986

プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角 (字幕版) 

★★★★☆

 

あらすじ

 片親で貧しい家庭の女子高生が、裕福な同級生と恋仲になり、卒業パーティーに誘われる。

 

感想

 貧乏な少女が金持ちのお坊っちゃんに見初められ、彼女に恋心を抱く幼馴染の助力もあって身分の差を乗り越えた恋愛を成就させる、というまるで少女漫画のようなストーリーだ。内容も割とあっさりとしたもので、取るに足りない物語と言えない事もないのだが、主演のモリー・リングウォルドの魅力だけで全然観ていられる映画となっている。

 

 彼女は貧しい設定だが、困難に直面しても決して投げやりなヤンキー的態度を取らず、将来を見据え常に大人な姿勢でそれを解決しようとする。そして片親である父親を思いやり、友人を大事にする心優しい性格の持ち主でもある。さらにはファッションも個性的で、その仕草や表情、雰囲気がとても可愛らしい。ずっと見ていたいようなキャラクターだった。

 

 

 そしてこの映画の80年代のアメリカの空気感がとてもグッとくる。レコードショップだったりファッションだったり、ラジカセだったり車だったり、出てくるものがどれも魅力的に思えてしまう。ちょうど時代的に、この頃が良く見える時期なのかもしれない。ほんのちょっと登場しただけの無駄に前面がでかいスクーター、ホンダのスペイシーも妙にカッコよく感じてしまった。この無駄な感じが良いのかもしれない。心の余裕が窺えて。

www.honda.co.jp

 

 登場人物の中では、いつも彼女に付きまとう幼馴染の男友達が、ただの鬱陶しい奴でしかなくて見ているのがきつかった。お笑い担当だと思うのだが、ほとんど面白くなく、イライラさせられる存在だった。

 

 クライマックスはアメリカの青春映画の定番、卒業パーティ・プロムのシーン。いくつもの障害を乗り越えて二人の恋が実る、という一番肝心なシーンなのだが、ここで主人公が着ていたドレスがもっさりとしていて、ダサかったのがとても残念だった。それまで彼女はめちゃくちゃスタイリッシュだったので、急にどうした?と聞きたくなるほどだった。少しがっくり来たが、でも主人公が可愛かったから別にいいかと許せてしまう、そんな映画だ。

 

スタッフ/キャスト

監督 ハワード・ドゥイッチ


脚本/製作総指揮 ジョン・ヒューズ

 

出演 モリー・リングウォルド/アンドリュー・マッカーシー/ジョン・クライヤー/ハリー・ディーン・スタントン/アニー・ポッツ/ジェームズ・スペイダー/ケイト・バーノン/エミリー・ロングストレス/アレクサ・ケニン/ジム・ヘイニー/ドウィージル・ザッパ

 

音楽 マイケル・ゴア

 

撮影 タク・フジモト

 

プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角 - Wikipedia

 

 

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