★★☆☆☆
あらすじ
盗賊団の襲撃に死を覚悟し、断腸の思いで別れた恋人を、生き残った後に必死に探す男。
ジャッキー・チェン主演の香港映画。原題は「剣・花・煙雨江南」。107分。
感想
主人公の父親の誕生パーティから物語は始まる。固いセリフ回しや伝統的な音楽など、どこか京劇のような古めかしい雰囲気だ。まだ駆け出しのジャッキー・チェンもそれに倣って真面目で、まだ彼らしさを出せていない。
昔ながらのかた苦しい物語なのかと思ったら、特撮ヒーローもののようなアクションが始まり、意外と面白かった。どこか怪奇ものを思わせる演出もあり、特撮も力が入っている。
主人公らを襲撃した「人面桃蜂党」は、名前からして可愛いが、ファニーなマスコットキャラを入れ墨にしたり、ナイフの柄につけたりと、何かと可愛かった。顔のまわりに桃の花びらを模したお面もファンシーだ。
このままこの人面桃蜂党との対決に突入していけば分かりやすかったのだが、話はややこしくなっていく。彼らが去った後に別の集団が現れ、その後さらに別の盗賊が現れる。結局、主人公は誰と戦うのだ?と混乱する。
主人公は次々と現れる相手に戦いを挑んでは負け、気絶する。それをくり返すだけだ。弱いし、強情だし、恋人の名を呼んでは泣き濡れるだけだしで、主人公は全然良いところがない。最終的には人を見る目がなかったことも判明し、ただただがっかりさせられる。それなのに、なぜか男も女もみんな彼のことを大好きになってしまうのは解せなかった。
ついに判明したラスボスとの戦いを前に、主人公は、彼を襲撃するも惚れてしまった女の下で修業する。だが、訓練の失敗の罰として熱い炭を食べさせられたり、顔を焼かれたりと、割に合わないほど苛烈なことをされるのはよく分からなかった。それに二人が何かと家の中で戦うことにイライラしてしまい、外でやれ!と何度もツッコミたくなる。
クライマックスはラスボスとの戦いになるが、普通に真面目に戦うだけで、それほど見ごたえはない。序盤に頑張っていた特撮的な映像も、影を潜めてしまった。ややこしい展開のせいで敵に怒りもわかないし、いいところなしの主人公に感情移入も出来ないしで、盛り上がる事の出来ない映画だ。
スタッフ/キャスト
監督/製作 ロー・ウェイ
監督*/出演
*ノンクレジット
脚本 古龍
出演 シュー・フォン
