★★★☆☆
あらすじ
もうすぐクリスマスの東京駅周辺で繰り広げられる人間ドラマ。
玉木宏、木村文乃、東出昌大ら出演。106分。
感想
遠距離恋愛のカップル、余命数カ月の男とその家族、親と離れて養護施設で暮らす少女など、それぞれのエピソードが交錯しながら繰り広げられる群像劇だ。
そんな中で描かれる玉木宏と高梨臨演じる最悪の出会いをした男女と、東出昌大と木村文乃演じる遠距離恋愛カップルの二つの恋物語は、まるで往年のトレンディドラマみたいで可笑しかった。
前者では、男がなぜ女の手紙を読んで思わず飛び出していったのかがちょっとよく分からないし、後者では、もはや彼女にまったく気がないように見えた彼氏がなぜ最後に仲直りしようとしたのかもちょっとよく分からない。だがそれっぽい音楽を流して雰囲気を作り、強引に展開させる感じが面白かった。
その他のエピソードも、どこかで見たようないい話になっている。クリスマスに雪が降っちゃうようなベタなクリスマス映画だ。だがクリスマスはきっとやることが一杯あって、魂を震わすような映画を見てもしみじみと余韻に浸っている暇などないだろうから、これくらいの内容でちょうどいいのかもしれない。
ところで、木村文乃演じる女性が、リモコンでエアコンをつけるシーンが二度ほどあった。わざわざやるくらいだから何かの伏線かと思っていたのだが、何もないままに終わってしまった。「何だったのだ、あれは?」と振り返るたびに、あまりのシュールさにじわじわと笑えてくる。
スタッフ/キャスト
監督 本木克英
脚本 橋部敦子
出演 玉木宏/高梨臨/木村文乃/東出昌大/市川実和子/甲斐恵美利/時任三郎/大塚寧々/山崎竜太郎/本田翼/倍賞千恵子/小林稔侍


