★★★☆☆
あらすじ
売れないモデルをしていた伝説的宴席料理人の娘は、多額の借金を抱えてしまい、賞金目当てで母親らと共に料理コンクールに参加する。
台湾映画。145分。
感想
伝説的な宴席料理人の娘でありながらモデルの世界に憧れていた主人公が、借金返済のために料理コンクールに参加するという物語だ。序盤から特に料理が上手いという描写はなかったが、料理人の娘なのだから主人公も料理が上手いのは当然ということなのか。
しかし、だからといって特訓するでも修行するでもなく、いきなり全国規模のコンテストに参加して勝ち続けてしまうのは、あまりにセンスありすぎ、天才すぎやしないかと違和感はあった。
それから主人公の父親である伝説的な宴席料理人の二つ名が「蠅師」というのにも違和感を感じてしまったのだが、台湾ではいい意味で使われることもあるという事なのだろうか。最初はめちゃくちゃ馬鹿にされているのかと思ってしまった。
基本的にはコメディ映画で、コテコテでベタベタなギャグが繰り広げられていく。個人的にはクドさを感じてしまうのだが、ポップさもあるのでこれくらいの方が万国共通で受けるのかもしれない。
それから料理を題材にしている割には、美味しそうな料理だったり、手際よくテキパキと料理をするシーンをしっかり見せることはほとんどなく、あまり料理に対するこだわりは感じられなかった。物語自体も丁寧さを欠いているので、何よりもコメディを描きたかったのだろう。
観ていると「美味しそう」とか「お腹空いた」となってしまうような料理映画ではないが、お気楽な娯楽映画としてはそこそこ楽しめる内容となっている。主人公がいまいち可愛くないのと上映時間が長すぎるのが玉にキズだが。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 チェン・ユーシュン
出演 キミ・シア/トニー・ヤン/リン・メイシュウ