★★★★☆
あらすじ
恋人と結婚したぬいぐるみのテッドは、子どもを持つために養子縁組を進めるが、手続きの過程で「人」ではなく「所有物」だからと法的人権を完全否定されてしまう。
シリーズ第2作目。115分。
感想
前作同様、オタクネタから下ネタ、薬物や差別など、ジョークを大量に盛り込んだコメディ映画だ。主人公とぬいぐるみのテッドの誰にでも悪態をつく口の悪さが面白い。マニアック過ぎて伝わらないギャグも多いが。
今作では結婚したテッドの子供を持つ話から、やがて権利を求めた法廷劇へと物語が展開していく。裁判となったのは、ぬいぐるみのテッドが「お前は人間でない。所有物だ。」と言われたことがきっかけなのだが、この一言で一気に人権ドラマの雰囲気となるのはアメリカならではかもしれない。
日本なら、確かにぬいぐるみは人じゃないよな、モノだよなと、ハハハと笑って終わりのような気がする。だがアメリカでそれを言われると、かつて人間を所有物として扱った奴隷制度がすぐに思い浮かんでしまう。
それを是正してきた戦いの歴史があるから、同様の過ちに敏感に反応できるようになっているのかもしれない。だから反応が早いし、人々の理解も早い。是正にスピード感が出るようになる。こうやって人類は進歩してきたのだろう。
そんな人権についてちょっぴり考えさせながらも、物語はあくまでもコメディだ。リーアム・ニーソンやモーガン・フリーマンなどの大物が無駄に出てきたり、弁護士と一緒になって何かとマリファナを吸ったりする。コミコンで主人公の友人が延々と参加者に嫌がらせをしたり、コスプレのえせキャラクターたちが乱闘するするシーンは可笑しかった。
終盤は少し笑いが薄くなってしまった気もするが、気軽にだらだらと見るにはよいコメディ映画だ。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作/出演 セス・マクファーレン
出演 マーク・ウォールバーグ/(声)セス・マクファーレン/アマンダ・セイフライド/ジョヴァンニ・リビシ/ジョン・スラッテリー/ジェシカ・バース/パトリック・ウォーバートン/マイケル・ドーン/ビル・スミトロヴィッチ/ジョン・キャロル・リンチ/ロン・カナダ/ジェシカ・ゾア/タラ・ストロング/サム・J・ジョーンズ/トム・ブレイディ/デニス・ヘイスバート/ナナ・ヴィジター/タラン・キラム/ジミー・キンメル/ジェイ・レノ/ケイト・マッキノン/ボビー・モイニハン/リーアム・ニーソン/(声)パトリック・スチュワート
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