★★★☆☆
あらすじ
トレジャーハンターの女は、化学兵器開発を目論む科学者を阻止するため、かつての恋人と共に、伝説の「パンドラの箱」を探す冒険の旅に出る。
アンジェリーナ・ジョリー、ジェラルド・バトラーら出演、ヤン・デ・ポン監督。ゲーム原作のシリーズ第2作。原題は「Lara Croft Tomb Raider: The Cradle of Life」。117分。
感想
冒頭は、主人公が海底に現れた「月の神殿」を探検するシーンから始まる。冒険ものらしいスタートだが、主人公がサンゴの壁をぶち破って突き進むシーンにはやや引いてしまった。環境保護的にどうなの?と思ってしまったからだが、よく考えてみれば、お宝を探すために地面を掘り起こしたり、海底をさらったりするトレジャーハンターは、どちらかと言えば自然保護なんて気にしない破壊者だった。描写としてはおかしくないのだろう。それに彼女がエコロジストを気取っているわけでもない。
その後、英国諜報局に科学者による化学兵器開発を阻止するよう依頼された主人公は、途中で元恋人を相棒にして中国に向かう。片田舎に降り立ち、そこから万里の長城をバイクで走ったりしながら上海に向かう道中は冒険家らしさがあったが、時間としてはわずかしかない。その後は、上海を舞台にした敵との攻防が描かれる。
都市を舞台にした上海パートは冒険ものらしさがなく、どちらかと言えばスパイものと言った方がしっくりくるような展開だ。だが、ジャッキー・チェンのようなアクションが満載でなかなか楽しめる。二丁拳銃で連射したり、高いところによじ登ったり、そこから落下したりと、香港映画へのオマージュを感じるようなシーンがたくさんある。
主人公を演じるアンジェリーナ・ジョリーはオーラがすごくて、その存在感だけで映画の魅力を底上げしている。彼女のアップを映しておけばOKみたいなところがあった。ヒーロー(ヒロイン)ものらしい雰囲気十分だが、衣装だけが残念だった。中国やアジアをイメージしたのかもしれないが、スカジャンは流石にカジュアルすぎて、まるでそこらを歩いてる女子みたいだ。せめてもう少しそれらしい衣装を身につけて欲しかった。
後半は、舞台がアフリカへと移る。ようやく冒険ものらしい雰囲気となったが、物語としてはだいぶ失速してしまった。割とよく見る展開となってしまう。クライマックスの科学者との対決はどこか中途半端な幕切れだったし、元恋人とのやりとりも盛り上がりに欠けた。主人公と元恋人のコンビは、ただ一緒にいるだけで、お互いに別々のことをしていることが多く、最初からあまり効果的だったとは言い難い。ただ恋愛要素のためにいただけだ。
気になる部分は色々あるが、主人公の存在感とそこそこのストーリーで、エンタメ作品としてはそれなりに楽しめる映画となっている。
スタッフ/キャスト
監督 ヤン・デ・ボン
脚本 ディーン・ジョーガリス
出演 アンジェリーナ・ジョリー/ジェラルド・バトラー/クリス・バリー/ノア・テイラー/キアラン・ハインズ/ジャイモン・ハンスゥ/ティル・シュヴァイガー/サイモン・ヤム
音楽 アラン・シルヴェストリ
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