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「積木くずし」 1983

積木くずし

★★★☆☆

 

あらすじ

 俳優の男とその妻は、学校へ行かなくなり、悪い仲間と付き合うようになった中学生の娘に手を焼くようになる。

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 いしだあゆみ、渡辺典子、藤田まことら出演、新藤兼人脚本。ベストセラーとなった穂積隆信の事実を基にした体験記が原作。111分。

 

感想

 不良になった娘に手を焼く両親の物語だ。

 

 前半は、荒れ狂う娘の姿が描かれる。シンナーを吸ったり、暴れて家具を破壊したり、母親をボコボコにしたりと激しい。ただ、ペットの白い猫をピンクに染めてしまったり、服装や髪型がどんどんと過激になっていく描写には、やり過ぎ感があって、ちょっと笑ってしまうところがあった。

 

 

 よく言われるように、親の気を引いて構ってもらいたいという甘えや、どうせダメな奴だと思われているのだから、もっと酷いことをしてやれという自暴自棄の心理が表れているのだろう。

 

 そんな娘に対する両親の対応は、怒ったり甘やかしたりと行き当たりばったりだ。娘の行動は酷くなるばかりで改善の兆しはない。脈絡のない展開に停滞感が漂い始めたが、警察に相談してアドバイスを貰ってからは、やるべきタスクがはっきりとして面白くなってきた。少年相談室の心理鑑別技師から指導を受けるのだが、警察がそんなことまでやってくれるなんて知らなかった。

 

 後半は、両親が「お金を渡さない」などの警察の助言を実行し、それに対する娘の反応が描かれていく。ただ、なんとなくどんな効果が得られるのかは予想できるものの、もうちょっと詳細な解説が欲しかった。それに、それぞれのタスクによって娘に何が起きたのか、フィードバックも分かりづらい。

 

 きっと同様の問題で困っていた当時の親たちは、この手法に感銘を受けて真似したのだろう。しかし、現代において同じような対処をしたら、いろいろと問題が生じそうだ。助言通りに金を渡さなかったり、家に入れなかったりしたら、すぐに危険なバイトに手を出したり、下手したら海外に売り飛ばされたりしかねない。外の世界の危険度が、昔とは格段に違う。それに、深夜に騒ぐなどして近所を巻き込む行為は、到底許容されないだろう。少し調べたら、今は違う指導法を取っているらしいので安心した。

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 娘の問題で矢面に立つのは、当然のように妻だ。夫は何かと仕事にかこつけて逃げ、言いたいことがあっても直接言わずに妻に言わせる。後に両親の不仲にも原因があることが判明するが、娘はこういう父親のズルさにも勘付いていたのだろう。心を鬼にして娘に対処する妻の後ろで、藤田まこと演じる夫が、何か言いたげに「はぐれ刑事」みたいな顔して突っ立っているのは、なんだか可笑しかった。

 

 案外あっさりと娘が更生した印象だが、娘自身も一体いつまでこんなことを続けるのだ?と不毛さを感じ始めていたのだろう。これまでの非行の清算をする娘に、父親も体を張って力添えをするのがラストだ。てっきり警察を呼んだりするのかと思っていたので、彼らのルールに則って事態を収拾しようとする展開は新鮮だった。おかげで、大きな喧嘩を終えて帰っていく青春ヤンキー映画のエンディングみたいになっている。

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 ただ、モデルとなった原作者の家族のその後を調べると、これで問題は終わりではなく、その後も何度か困難な時期があったようだ。一旦経験すると、後戻りするのは簡単なのだろう。やはり未然に防ぐことが大切だ。だから、夫婦の問題はその都度解決しておくべきだったが、それと同時に家が狭いのも問題のような気がした。いくら家族と言えども、ずっと顔を合わせていればストレスは溜まる。家の中でも自分だけの場所をしっかりと確保できるくらいのスペースは必要だろう。

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スタッフ/キャスト

監督 斎藤光正

 

脚本 新藤兼人

 

原作 積木くずし―親と子の二百日戦争 (1983年)

 

出演 藤田まこと/いしだあゆみ/渡辺典子/林隆三/三谷昇/森川正太/河原崎長一郎

 

音楽 羽田健太郎

 

積木くずし

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積木くずし - Wikipedia

 

 

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