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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「黄泉がえり」 2003

黄泉がえり

★★☆☆☆

 

あらすじ

 阿蘇山周辺で死人がよみがえる怪現象が発生し、地元出身の官僚の男が調査のためにやってくる。

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 草彅剛、竹内結子、長澤まさみ、柴咲コウら出演、塩田明彦監督。126分。

 

感想

 死んだ人が続々と甦る謎の現象を調査するため、熊本にやってきた地元出身の官僚が主人公だ。

 

 前半は調査する主人公の様子と、蘇った死者とそれを迎えた関係者のエピソードが描かれていく。ただ、どちらも描き方が中途半端で、怪現象の謎を解きたいのか、死者と生者のヒューマンドラマをやりたいのか、物語の方向性が定まらない。さらには、「黄泉がえり」と関係があるのかないのか分からない主人公とヒロインのエピソードも同時進行するので、とても散漫な印象を受ける。

 

 

 弛緩した展開が続くが、主人公とヒロインの物語の輪郭がはっきりしだすと面白くなってくる。特にヒロインにまつわるミステリー要素は驚きがあった。そして「黄泉がえり」の仕組みが分かり、主人公がヒロインのために死んだ婚約者を蘇らせようとする展開も引き込まれる。メインのプロットはよく出来ているのだが、もっとうまくやれたはずと思ってしまうのも事実だ。盛り上がるはずのシーンの演出がイマイチで、思ったほどには盛り上がらない。

 

 それから主人公が、いつもほのかに怖い独特の雰囲気を放っているのがなんだかおもしろい。連絡もせずに家の前の地べたに座り、ヒロインの帰りを待っていたのもそうだが、誰と話していても本心は別のところにあるような得体のしれなさがある。そして感情を露わにした時のバイオレンスも激しい。 急に自分の頬をビンタをしたり、エレベーター内でガンガンと壁を叩いたり、追いかけてくるガードマンを殴りつけたりと、荒ぶり方が想像を超えていて、狂気を感じる。

 

 ヒロインに対して後ろめたい願望を隠し持っていたのだから、聖人君子のような誠実な男ではないということを示しているのかもしれない。だが、ヒロインにかける言葉も「太った?」とか、「本当に色気がないな」とか、モラハラ感が漂う。

 

 最後も、「会いたいからそっちに行く!」ではなく、「会いたいからお前がこっちに来い、走れ!」と、自分の頑張りではなく相手の努力で何とかしようとするのが斬新だった。設定の妙がある。

 

 主人公のラブストーリーも、怪現象の謎解きも、死者と生者のヒューマンドラマも全部盛りで、うまくまとめたとも言えるが、もうちょっとちゃんと取捨選択をして、物語の導線をしっかりと示して欲しかった。ちなみに蛇足感はあるが、柴咲コウ演じる歌手のライブシーンは癒される。

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スタッフ/キャスト

監督/脚本 塩田明彦

 

脚本 犬童一心/斉藤ひろし

 

原作 黄泉がえり (新潮文庫)

 

出演 草彅剛/竹内結子/伊勢谷友介/伊東美咲/石田ゆり子/哀川翔/山本圭壱/東新良和/市原隼人/長澤まさみ/北林谷栄/田中邦衛/寺門ジモン/高松英郎/清水章吾/田辺誠一/三船美佳/斉藤陽一郎/筒井真理子/安住紳一郎/木下ほうか/森下能幸/眞島秀和/諏訪太朗/渡部豪太

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音楽 千住明

 

黄泉がえり - Wikipedia

 

 

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