★★★☆☆
あらすじ
ディナーの席である男が語った物語を、同席した喜劇作家と悲劇作家が、それぞれ脚色してみせる。
感想
黒澤明の「羅生門」のように語り手によって微妙に違う物語になるのかと思っていたが、微妙ではなくかなり違った物語になっていた。夫婦の前に現れる一人の女、妻の不倫、スコッチなどいくつかの設定、キャラクター、キーワードは決まっていて、それ以外はそれぞれの立場から自由に物語を脚色したという感じになっている。
コメディパートはそこそこ面白かったが、中でも初めて出会った男女が、保守かリベラルかの話をしていて「でも僕はベッドではリベラル左派だよ」「あら私は過激派よ」と小粋な下ネタで盛り上がっているのが面白かった。
あまりにも二つの話が違いすぎるので、そもそもはどんな話だったのだろうと逆に気になってしまった。二つの話の共通点がオリジナルの話なのだろうか。
ラストは亡くなった人の話題も出しながら、喜劇にも悲劇にもなる人生の面白さについて友人たちと語り合う豊かな時間を過ごせるのも、生きているからこそだと伝えようとしているようにも見える。
スタッフ/キャスト
監督/脚本
出演 ラダ・ミッチェル/クロエ・セヴィニー/ジョニー・リー・ミラー/ウィル・フェレル/キウェテル・イジョフォー/アマンダ・ピート/ウォーレス・ショーン/ジョシュ・ブローリン/スティーヴ・カレル/ブルック・スミス