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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

エッセイ

「しらふで生きる 大酒飲みの決断」 2019

★★★★☆ 内容 30年間酒を飲み続けてきた著者がなぜ酒を止めたのか、そして酒を止めた事で起きた変化について綴っていく。 感想 断酒の話。しかし冷静に考えると、飲酒することによって多くの人が体を壊したり、事件・事故を引き起こしたり、そこまでいかなくて…

「「その後」のゲゲゲの女房」 2018

★★★☆☆ 内容 水木しげるの死去など、前作の後に起きた事などが語られる。 感想 序盤は水木しげるが亡くなるまでのことが綴られる。本人も100歳まで生きると豪語していたくらい元気で、個人的にはもうこの人は死なないんじゃないかくらいに思っていたので、亡…

「ゲゲゲの女房」 2008

★★★★☆ 内容 人気漫画家・水木しげると見合い婚した著者の自伝。 感想 お見合いで後に人気漫画家となる水木しげると結婚した著者。今お見合いと聞くと少し身構えてしまうところがあるが、著者の話を聞いていると案外悪くないかもと思えてくる。結婚の価値をど…

「今夜も映画で眠れない」 1989

★★★☆☆ 内容 映画評論家による評論集。 感想 1989年に出版された映画評論集なので、当然この頃に公開された数々の映画について書かれている。それぞれの映画の内容をかなり詳細に取り上げて言及している部分があるので、たとえ昔観た映画でも、その内容をしっ…

「スピンクの笑顔」 2017

★★★☆☆ 内容 飼っている犬からみた著者の生活を綴ったエッセイ。 感想 スピンクシリーズの最終巻。スピンクも高齢となり、あまり愉快な出来事が起こらなくなったからか、思い出話がかなりの部分を占めている。なんとなく年寄りが昔話をよくするようになるのと…

「移動祝祭日」 1964

★★★★☆ 内容 文豪としての地位を確立していた晩年のアーネスト・ヘミングウェイが、まだ駆け出しだったパリ時代を回想する。 感想 まだ名もなき文学を志す一青年だったころのヘミングウェイのパリ時代が描かれる。若い頃のヘミングウェイの文学にかける情熱が…

「深爪流 役に立ちそうで立たない少し役に立つ話」 2017

★★★★☆ 内容 ツイッターで多数のフォロワー数を誇る主婦によるコラム。 感想 男女の問題や人間関係、世の中のこと、自身の身に起きたことなど、多種多様なテーマが独特の視線で語られる。ツイッターでつぶやいているように下ネタばかりなのかと思ったらそうで…

「日のあたる白い壁」 2001

★★★☆☆ 内容 著者が世界各地で出会った様々な画家の作品について書いたエッセイ。 感想 ゴーギャン、ゴッホ、マティスなどの画家ごとに特に1枚の絵画をピックして、それについて書かれている。取り上げられる絵画はちゃんとカラー印刷されたものが収録されて…

「こころの処方箋」 1992

★★★★☆ 内容 心理学者による55編のエッセイ。 感想 最近は命令調の上から目線のタイトルの本が多い。著者が専門家だったり成功者だったりの裏付けから、御託は並べずとりあえず自分の云うことを聞け、という事なのだと思うが、本書は違う。 「1日30分」を続け…

「松尾潔のメロウな日々」 2014

★★★★☆ 内容 音楽プロデューサー・作詞家・作曲家である著者が、音楽ライターとして過ごした90年代のブラックミュージックを振り返る。 感想 正直、この著者のことは知らなかったのだが、クインシー・ジョーンズやジェームス・ブラウン、パフ・ダディなどの超…

「裏が、幸せ。」 2015

★★★☆☆ 内容 日本海側、裏日本の魅力について、文学や歌、祭りなど様々な観点から、著者が語る。 感想 序盤は「裏日本」という言葉で変な刺激を与えやしないかと、少し及び腰でクドいくらい繰り返し悪い意味じゃないですよ、と念を押しているのが少し面白い。…

「鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。」 2017

★★★★☆ 内容 一般人にはあまり知られていない鳥類学者の生態を、学者自らが語る。 感想 言われてみれば確かに、鳥類学者が普段は何をやっているのか良くわからない。人類の役に立っているのかも良くわからないが、その辺りの事柄について柔らかい語り口で面白…

「ソロモンの指環 動物行動学入門」 1949

★★★★☆ ノーベル医学生理学賞を受賞した動物行動学者による、動物に関するエッセイ。 読んでいると、著者は本当に動物が好きなんだなということがひしひしと伝わってきて、微笑ましい気持ちにさせられる。研究者である前に何よりも動物好き。楽しそうに語って…

「朝、目覚めると、戦争が始まっていました」 2018

★★★☆☆ 内容 太平洋戦争が始まった1941年12月8日。著名人たちが残したその日についての文章がまとめられている。 感想 読んでみた感想として一番に感じるのは、ほとんどの人たちが年齢関係なく開戦を肯定的に捉えていること。しかも、ようやく始まったか、と…

「辺境の路地へ」 2018

★★★★☆ 内容 著者が辺境の地を旅し、そこで見聞きしたこと、出会った人たちとのエピソードを綴る。 感想 こういう自分の普段の生活からはかけ離れた境遇で過ごす人たちの話を読むと、自分の知ってる世界というのは世界のほんの一部でしかないことを思い知らさ…

「読書で離婚を考えた。」 2017

★★★★☆ 内容 夫婦で交互に課題図書を指定して、その読書感想を綴るエッセイ。 感想 お互いに本を勧め合い、仲良しな感じで進められていくのかと思ったら、タイトル通り不穏な空気が漂っていて、読んでいてドキドキしてしまった。途中で円城塔が実家に帰ってい…

「スピンクの壺」 2015

★★★★☆ 内容 飼い犬の目から見た著者たちの生活を綴ったエッセイ。 感想 著者が仕事になかなか取り掛からず、ふと思い立っては別の用事に取り掛かり、得意気になったり、落ち込んだり、八つ当たりしたり、急に真面目になったりする様子が、毎度のことながら面…

「〆切本」 2016

★★★☆☆ 感想 締切を前にした作家たちの阿鼻叫喚が収められているのかと思って手にとって見たが、そういうわけでもなく、締切に関して言及しているエッセイや日記などが収められているといった感じだった。よく考えてみれば、たとえ締切を前に苦悩する事があっ…

「ヨーロッパ退屈日記」 1965

★★★★☆ 感想 伊丹十三というと「マルサの女」等の映画監督というイメージが個人的には強いのだが、 外国映画にも出演したほどの俳優であったというのは意外な事実だった。俳優としては「家族ゲーム」に出ていたのを記憶しているぐらい。 bookcites.hatenadiar…

「陰翳礼讃」 1939

★★★★☆ 感想 いきなり日本のトイレの良さについて熱弁するので戸惑ってしまうが、陰翳の中に美を見出すというのは何となく分かる。 そもそも日本の伝統的な工芸や風習はそんな陰翳の世界で生まれたという前提にたって改めて見てみると、色々と納得できる。蒔…

「雑食映画ガイド」 2013

★★★☆☆ 内容 三人の著者がそれぞれ各映画について語るコラム集。 感想 町山智浩のコラムで取り上げる映画は、観たことある映画や名前は聞いたことのある映画が多くて、ふむふむと読むことができた。だがその他の二人が取り上げる映画は、そんな映画があったこ…

「シブすぎ技術に男泣き!」 2010

★★★☆☆ 日本のものづくりを支える技術者たちにスポットを当てたコミックエッセイ。 あまりこういう技術者たちの実態を知る機会はないので、なかなか興味深い。時折出てくる回路図は全然理解できないんだけど。 確かにあちこちの小さな町工場に、すごい技術を…

「ごはんぐるり」 2013

★★★☆☆ 内容 食に関するエッセイをまとめた本。 感想 ・・・口の中が甘いと、人間って、なんだか柔らかな顔になるような気がする。 p.21 美食やグルメといったことではなく、著者は食べることによりそれがその人の血と肉になることや、表情を緩ませることのよ…

「安全な妄想」 2011

★★★★☆ エッセイ。誰も気にしないことに妙にこだわったり、一般的に良しとされている事に抗議してみたり、世間がどう思おうと俺はこう思うのだとあえて語っていくスタイルが面白い。大人はこういうこと言うと角が立つな、とか配慮してスルーするのだけど、あ…

「できるかなゴーゴー!」 2012

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「できるかなV3」 2003

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「時をかけるゆとり」 2014

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「スピンク合財帖」 2012

★★★★☆ 感想 犬の話を綴っているというよりは、「吾輩は猫である」の犬版を目指しているのだなという事にようやく気付いた。 // 著者 bookcites.hatenadiary.com スピンク合財帖 作者: 町田康 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2012/11/06 メディア: 単行本 …

「僕の読書法」 

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「仙台ぐらし」 2012

★★★★☆ 感想 「3652」よりもちゃんとエッセーになっている気がする。 それから、仙台に住んでいて震災のことを書かないのはやはり不自然だから、それについて書くのは正しいと思う。 // 著者 bookcites.hatenadiary.com 仙台ぐらし (集英社文庫) 作者: 伊坂幸…