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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「「バカ」の研究」 2020

★★★★☆ 内容 心理学、行動経済学、哲学、人類学など、各界を代表する知識人たちによる「バカ」の考察。原書はフランスで出版された。 感想 タイトルからして刺激的だが、全編にわたって何度も「バカ」という言葉が登場してなかなか壮観。特に冒頭の編者による…

「湖畔の愛」 2018

★★★★☆ あらすじ 主人公が勤める湖畔のホテルで巻き起こる数々の騒動。 感想 巻末の解説で吉本新喜劇的と評されていたが、確かにあの舞台でやっていそうな物語である。同じ設定、同じキャラで繰り広げられる物語。抱腹絶倒というわけではないが、それなりに笑…

「昭和の犬」 2013

★★★☆☆ あらすじ 戦後に生まれた女性の犬との関わりを中心とした半生。直木賞受賞作。 感想 一匹の犬と飼い主の関係を描いた物語ではなく、その時々に主人公の身近にいた毎回違う犬との話が描かれていく。それは家で飼っている犬だったり、近所や下宿先で飼わ…

「見えない暗闇」 1995

★★★★☆ あらすじ 妻の浮気相手に暴力を振るい、殺してしまったかもしれないと怯える男。 感想 世の中、みんな分かったような顔をして歩いているが、その実、知っている事なんてごくわずか。日々やっている事のほとんどは全く合理的でなかったりする。妻に浮気…

「ガラスの街」 1985

★★★☆☆ あらすじ 間違い電話をそのまま受けて、探偵の仕事を引き受けることになった作家の男。 感想 虐待していた父親が自分を殺しに戻って来るので助けて欲しい、という間違い電話の依頼をそのまま受けてしまった主人公。主人公は家族を失って絶望し、人との…

「シンコ・エスキーナス街の罠」 2016

★★★★☆ あらすじ 政治が腐敗し、テロがはびこるフジモリ政権下のペルーで、スキャンダル写真で世間を騒がすことになった富豪。 感想 全然知らなかったが、ペルーでフジモリ氏が大統領に当選した時、次点だったのは、後にノーベル文学賞も受賞したこの本の著者…

「ハリウッド白熱教室」 2015

★★★★☆ 内容 NHK Eテレで放送された「ハリウッド白熱教室」の書籍化。 感想 昔テレビで放送されているのをちらっと見て、面白いなと思った記憶のあるテレビ番組が書籍化されたもの。「脚本」「ビジュアル・デザイン」「撮影」「編集」「音響効果」という5つの…

「孤独の発明」 1982

★★★☆☆ あらすじ 父親の死後にその生い立ちを知ることになった男。 感想 2編からなる2部構成の物語。前半は、父親が死んだ後にその生い立ちを知った男の話。一緒にいても、いつも自分の心の殻に閉じこもっているようだった父親の、その原因を知ることになる…

「江分利満氏の優雅な生活」 1963

あらすじ 昭和30年代、電機会社に勤めるサラリーマン、江分利満(えぶりまん)氏の日常。直木賞受賞作。 感想 会社や仕事、社宅での暮らしや飲み屋の話など、平凡なサラリーマンの日常を綴ったエッセイのような小説。会社員だった著者が、日々の暮らしで思っ…

「日蝕・一月物語」 1998

★★★★☆ あらすじ 「月蝕」。舞台は中世ヨーロッパ。ある本を求めて旅に出た神学僧は、途中である村に住む錬金術師のもとをを訪ねる。芥川受賞作。 「一月物語」。熊野を旅する青年は、蛇に噛まれて山中の禅堂で療養していたが、そこで不思議な体験をする。 感…

「プレオー8の夜明け」 1970

★★★★☆ あらすじ 短編集。表題作は、敗戦後に戦犯としてサイゴン刑務所に抑留された主人公たちの日常を描く。芥川賞受賞作。タイトルの読みは「プレオ―8(ゆいっと)の夜明け」。 感想 従軍体験をした著者による戦争小説。読んでいると、実際に戦争に行った…

「われら」 1921

★★★☆☆ あらすじ 皆が同じようにして暮らす全体主義国家において、一人の女性に恋をしてしまった数学者。 感想 舞台は極度に合理化が進んだ社会。名前はなく皆が番号で呼ばれ、それぞれがいちいち何も考えなくて済むように、皆が同じ時間に起き、同じ服を着て…

「宇喜多の楽土」 2018

★★★★☆ あらすじ 五大老の一人として、豊臣政権を支えた備前岡山藩主・宇喜多秀家の生涯。 感想 宇喜多秀家は、秀吉に可愛がられてお気楽に過ごしていたのかと思っていたのだが、お家騒動があったりして大変だったのか。しかも、隣国で大国の毛利家とそれを警…

「くたばれインターネット」 2016

★★★☆☆ あらすじ とある講演の内容がネットにアップされた事により、炎上してしまった中年の女性漫画家。 感想 ネットでの炎上を扱った物語ということで、どのように炎上が起き、それに対してどのような対処をして鎮めていったのかというような事が描かれてい…

「上海フリータクシー 野望と幻想を乗せて走る「新中国」の旅」 2020

★★★★☆ 内容 アメリカ人ジャーナリストが中国でタクシーを運転し、乗客たちから本音を聞く。 感想 まずは、今はどれぐらい交通マナーが良くなったのか、分からないが、あのカオスな交通事情の中国で、外国人が車を運転すること自体がすごいと思ってしまった。…

「天城越え」 1983

★★★★☆ あらすじ 家出をして下田から天城を越えた少年は、途中で一人の若い女と出会う。 感想 峠で少年と出会う若い女役の田中裕子がいい。今観てもドキドキさせられるが、中学生の時に観ていたらもっとドキドキして、変な性癖を発症してしまいそうだ。少し映…

「臣女」 2014

★★★★☆ あらすじ 体が巨大化していく妻の世話をする男。 感想 巨大化する妻と献身的に世話をする男。不思議な設定で面白いのだが、少し困るのが女の巨人ぶりがうまく想像できない事。ガンダムだとかウルトラマンくらいのサイズだとテレビや映画で見ることが多…

「ライフハック大全 人生と仕事を変える小さな習慣250」 2017

★★★★☆ 内容 日々をより快適に過ごせるようになるような、様々なライフハックを紹介する。 感想 時間やタスクの管理から集中力やアウトプットに関すること、またコミュニケーションや習慣化に関することまで、多種多様なライフハックが紹介されている。たくさ…

「われわれはなぜ嘘つきで自信過剰でお人好しなのか 進化心理学で読み解く、人類の驚くべき戦略」 2019

★★★☆☆ 内容 進化心理学者によって紐解かれる人類の歴史と、そこから読み取れる幸せになるための方法。 感想 進化の過程で、人のこころがどのように変化してきたのかが紹介されていく。その中で、人類の発展を促したのは頭の良さではなく、コミュニケーション…

「吾輩は日本作家である」 2008

★★★☆☆ あらすじ 編集者に次作のタイトルを「吾輩は日本作家である」にすると告げた作家。 感想 カナダに住む黒人作家が、次作のタイトルを「吾輩は日本作家である」と決めたことから始まる物語。タイトルを聞きつけた日本大使館の人物が接触を図ってきたり、…

「流」 2015

★★★☆☆ あらすじ 中国内戦で敗れて台湾に逃れてきた祖父を中心とした一家で育った青年。直木賞受賞作。 感想 70~80年代の台湾の若者の青春小説。この当時の日本と似たようなヤンキー的要素もありながら、そこに中国との関係や、国内の本省人と外省人という立…

「リッチな人々」 2020

★★★★☆ 内容 リッチな人々とはどのような人たちなのか、その実態を明らかにし、また問題点を指摘する。漫画(バンド・デシネ)で紹介するブルデュー社会学。 ピエール・ブルデュー - Wikipedia 感想 一般的に思い浮かべる金持ちとはどのような人たちなのか、…

「ホサナ」 2017

★★★☆☆ あらすじ ドッグランで出会った女に、犬好きの集まるバーベキューパーティーに誘われた男。 感想 著者名だけ見てネットで注文したら、届いた本があまりにも分厚くて若干怖気づいてしまった。同じ著者の「告白」と同じくらいの分厚さで、900ページ以上…

「日はまた昇る」 1926

★★★☆☆ あらすじ パリで暮らすアメリカ人の男は、仲間と共にスペインの祭りを訪れ、牛追いと闘牛を見物する。 感想 最初はユダヤ人の元ボクサーの男が主人公で、その友人が第三者の視線で語っていく話なのかと思っていた。序盤のしばらくはそんな雰囲気だった…

「本を読む本」 1972

★★★☆☆ 内容 哲学者・教育者である著者による本の読み方の指南。1940年に出版された本の1972年改訂版。 感想 何について書かれた本か知り、そして伝えたいことを理解した上で、著者と対話をするという本の読み方が、順を追って事細かに説明されていく。本書は…

「信長の定理」 2018

★★★★☆ あらすじ 「働きアリの法則」に気付いた信長が、配下の人間が皆良く働くためにはどうしたらいいのか思案する。 働きアリの法則 - Wikipedia 感想 信長の生涯が要所要所を踏まえて描かれていく。今回面白かったのは、信長に仕えた者たちの事が詳しく描…

「リア王」 1605

★★★★☆ あらすじ 引退を決意したリア王は、自身を褒め称える長女と次女に領土を分割して与え、追従の言葉を口にしなかった三女は追放してしまう。シェイクスピア四大悲劇の一つ。 感想 引退して可愛い娘たちにあとを譲り、面倒を見てもらいながら余生を過ごそ…

「北回帰線」 1934

★★★☆☆ あらすじ パリを彷徨うアメリカ人。 感想 序盤は状況が分かりづらく、たくさん人も出てきて、ストーリーを把握するのが難しく、かなり戸惑ってしまった。しかし、それでも頑張って読み進めているうちに分かってくるのは、この小説にはちゃんとしたスト…

「結婚の奴」 2019

★★★★☆ 内容 ゲイの男性と結婚生活のような暮らしを始めた著者。 感想 契約結婚ではないが、なんとなくきっちりと条件を詰めての結婚的生活を始めたのかと思ったら、そういうわけでもなかった。ちゃんとデート的な事をして、結婚を前提にお願いします的な言葉…

「大学教授のように小説を読む方法」 2003

★★★★☆ 内容 大学教授はどのように小説を読み解いているのか。教授自らが解説する。 感想 小説の中に出てくる様々な描写から、いろいろと読み取れることがある。食事のシーンは親密さを表し、雨は洗礼を示す。それをそのままの意味で使っている事もあるし、敢…