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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

★3

「悪霊」 1873

★★★☆☆ ロシアの地方都市で、富豪の地主の息子を中心に巻き起こった政治的な事件。 ロシアに蔓延していた新しい様々な思想。主人公の親の世代の新しい思想を、次の世代の新しい思想が追い出そうとする。まさにロシア画家時であることを感じさせる状況だ。 彼…

「ミラクル・ニール!」 2015

★★★☆☆ 宇宙人による地球を破壊するかどうかのテストで、サンプルとして選ばれ、どんな望みも叶えることが出来る能力を与えられた男。 特殊能力を与えられて、最初はその能力に喜ぶが、次第にそれに苦悩していくという、よくあるパターンの物語。物語自体はあ…

「悪い奴ほどよく眠る」 1960

★★★☆☆ ゼネコン企業との汚職事件をもみ消すために手を打つ公団幹部たち。しかし、何者かにより妨害工作を受けていることに気づく。 結婚式のシーンから映画が始まる。そしてそこで主要な参列者達の立場や関係が記者たちに解説され、これから描かれる汚職事件…

「恐るべき子供たち」 1929

★★★☆☆ 学校へも行かず、家の一室に籠もって日々を過ごす姉弟と、そこに通う友人。 雪合戦での怪我がもとで家での静養を余儀なくされた少年と、それを看病する姉。母親が亡くなり、二人だけで暮らすことになった姉弟は、世間から隔離された部屋の中で、独自の…

「サード・パーソン」 2014

★★★☆☆ パリのホテルに籠もって小説を書く、2作目以降はぱっとしない小説家と作家志望の若い女など、三組ののカップの姿が描かれる。 パリ、ローマ、ニューヨークと3つの都市のカップルが描かれるわけだが、正直、あまり場所の違いは分からなかった。後から…

「世界はときどき美しい」 2007

★★★☆☆ 5つの短編で構成されるアンソロジー。 ストーリーがあるのか無いのかわからないような抽象的な内容の話が続く。各話の主人公たちが胸中を語りながら進行し、抽象的というよりも詩的と言ってもいいのかもしれない。 こういった短編映画のオムニバスは観…

「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話」 2019

★★★☆☆ 娘に語りかけるという形式で書かれた、ギリシャの経済危機時に財務大臣を務めた経済学者による、経済の話。 太古の昔から現在に至るまでの経済の歴史が著者独特の切り口で語られる。余剰と債務によって貨幣が生まれた、みたいな意外な感じのする話など…

「謝罪の王様」 2013

★★★☆☆ 謝罪を仕事とする男のもとに、様々な事情抱えてやってくる依頼人達。 面白いキャラクターたちが、面白いやり取りを繰り広げるコメディー映画。こんな変な映画の主人公を演じられるのは、阿部サダヲの他に誰かいるだろうかと考えると、彼の特異性がよく…

「マラヴィータ」 2013

★★★☆☆ FBIの証人保護プログラムでフランスのノルマンディーに匿われることになった、ニューヨークの元大物マフィアとその家族。 アパートの一室で食事をしている所に殺し屋がやって来て、一家を皆殺しにするシーン。「レオン」のパロディーっぽくもあり、マ…

「雲のむこう、約束の場所」 2004

★★★☆☆ 戦後、日本が津軽海峡で南北に分かれた世界で、北側にある巨大な塔に行こうと飛行機を組み立てる二人の少年とそれを見守る少女。 何が起きたのかは分からないが、実際とは違い日本が分断されてしまった世界。そして、北側に建てられた天にも届くような…

「欲望という名の電車」 1951

★★★☆☆ 代々受け継がれてきた財産を失い、妹夫婦の家に身を寄せることになった女性。 とりあえず主人公の妹の夫役のマーロン・ブランドの存在感に目を見張らせられる。そりゃ人気がでるわ、というスター性が半端ない。それなりに重要な役を担っているが、もっ…

「僕と彼女とオーソン・ウェルズ」 2009

★★★☆☆ ふとしたきっかけでオーソン・ウェルズと出会い、彼の舞台に端役で出ることになった演劇志望の高校生。 まず何よりも目を引くのはクリスチャン・マッケイが演じるオーソン・ウェルズのキャラクター。傲慢でわがままで傍若無人なのだが、嫌いになりきれ…

「パリより愛をこめて」 2010

★★★☆☆ パリのアメリカ大使館で秘書として働く男は、アメリカからやって来たCIAエージェントと組んで仕事をするよう命令される。 ジョン・トラボルタがスキンヘッドに髭面という出で立ちで登場。太り気味の巨体で、正直スター感はない。そんな彼が、大使館秘…

「ベロニカは死ぬことにした」 1998

★★★☆☆ 自殺を図るが失敗して、精神病院に運び込まれた女性。心臓に残った後遺症で余命一週間と告げられる。 余命一週間とは、なかなか困る微妙な期間だ。いくら死にたいと思っていてもすぐに死ねるわけではないのでどうしても色々と考えてしまうし、だからと…

「軽蔑」 2011

★★★☆☆ 博打で借金を抱え新宿に居られなくなった男が、ストリッパーを連れて田舎に戻る。 序盤冒頭に登場する村上淳が、一切何を言っているか聞き取れない滑舌の悪さで、一気にこちらのテンションをだだ下がりにしてくれる。彼の登場シーンはここだけ。強烈な…

「トータル・リコール」 2012

★★★☆☆ 戦争により地球は汚染され、富裕層と労働者が別々の限られた居住可能な地域に住む世界。毎夜悪夢にうなされていた労働者の男は、記憶を弄ってどんな夢も叶えるリコール社に興味を持ち訪れる。 場所的にイギリスとオーストラリアの位置だけが汚染を免れ…

「ワールド・ウォーZ」 2013

★★★☆☆ ゾンビ化してしまう謎のウィルスが世界中で蔓延する中、家族とともに避難していた元国連捜査官は、事態収束のための調査を依頼される。 いわゆるゾンビものだが、ゾンビがゆらゆらと揺れながら迫ってくるのではなく、全速力で襲撃してくるところが特徴…

「利休にたずねよ」 2013

★★★☆☆ 秀吉に切腹を命じられた千利休、その生涯を振り返る。 天下一の茶人として知られる千利休。ひたすら美を追求するその姿は、実写で見ると少し変態っぽい。色々と楽しいことは他にあるはずなのに、ただ一つのことに集中できるなんて、普通の人ではないと…

「ルーム」 2015

★★★☆☆ 高校生の時に誘拐されて以降、閉ざされた狭い部屋に監禁され、犯人との間に生まれた子供と共に暮らす女は、息子を説き伏せて脱出を図る。 映画の冒頭は母親と幼い息子の姿を映し出す。どこにでもいるような親子の姿のように見えるが、次第に異変に気づ…

「湯を沸かすほどの熱い愛」 2016

★★★☆☆ 夫が蒸発し、家業の銭湯を休業している妻は、自らの余命がわずかしかない事を知る。 ストーリー的にラストはどうなるかわかる映画ではある。それまでに主人公が、残された家族のために何が出来るか、という話。当然、出来る限りのことをしようとする。…

「愛、アムール」 2012

★★★☆☆ 手術により半身に後遺症が残ってしまった妻の介護をする夫。アカデミー賞外国語映画賞。 歳を重ねても仲睦まじい夫婦。だけどそんな夫婦もいつまでも一緒にいられるわけではない。二人仲良く食事していた時に、妻が異変をきたすシーンには恐怖を覚えた…

「ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う」 2010

★★★☆☆ バーを営みながら保険金詐欺で一攫千金を企む母親と娘二人。妹は殺人の証拠隠滅のために、なんでも代行屋に現場に残した時計の捜索を依頼する。 冒頭から激しい。男を刺殺し切り刻んで山中に捨てに行く。その過程の彼女らの倫理観が欠如した様子が恐ろ…

「別離」 2011

★★★☆☆ 離婚申請中で別居を始めた夫婦。夫は、家事とアルツハイマーの父の世話をするために雇った家政婦と衝突し、裁判を起こされる。イラン映画。 「別離」というタイトルから、男と女の切ない恋愛模様が描かれるのかと思ったら、別離により起きた事件の裁判…

「ブルージャスミン」 2013

★★★☆☆ セレブな生活をしていた女が、夫の逮捕で一文無しになり、妹の家に身を寄せて再起を図る。 セレブな生活から抜けきれず、庶民的な暮らしをする妹たちに、ついつい見下した言動をしてしまう主人公。夫の逮捕に関連した裁判などで、精神的にも不安定。気…

「おみおくりの作法」 2013

★★★☆☆ 孤独死した人物の葬儀を執り行う民生係の男は、人員整理によりリストラされることになり、最後の仕事に取り掛かる。 実際は、役所は身寄りのない死者を丁重に扱いましたよ、という体をなす程度の仕事をすればいいのだろうが、生真面目な主人公はそれが…

「野火」 2015

★★★☆☆ 太平洋戦争末期の南の島で、生死の間をさまよう日本兵たち。 極限状態の兵士たちがまるでゾンビのよう。もうほとんど人間には見えない。食料は尽き組織は壊滅的で、全く軍隊の体をなしておらず、ただ生きるためにさまよっているように見える。正直、勝…

「フェリーニのアマルコルド」 1973

★★★☆☆ イタリアの小さな村に春の訪れを告げる綿毛が舞い、浮き立つ住民たち。アカデミー賞外国語映画賞受賞。 全体として大きなストーリーがあるわけではなく、住民たちの日常のワンシーンを切り取って積み重ねたような映画となっている。面白い話、悲しい話…

「女が眠る時」 2016

★★★☆☆ 妻とともに休暇を過ごすリゾートホテルで、若い女と初老の男のカップルに興味を覚える作家の男。 小説も書けず、妻との関係も冷めている作家の男。女が成長していく様を記録しているという初老の男に、最初は意味がわからずその異様さに距離を取ろうと…

「君の名は。」 2016

★★★☆☆ 朝目が覚めると、時々、互いの体が入れ替わっていることに気づいた高校生の男女。 男女の体が入れ替わるっていうのは「転校生」を思い出させるが、思春期の少年少女にはたまらないモチーフなのだろうか。異性への関心を満足させる一つの妄想として。た…

「ドライヴ」 2011

★★★☆☆ 思いを寄せる人妻のために、その夫の犯罪を手助けする凄腕のドライバー。 すごく静かな映画。主人公は寡黙で、感情の起伏は少ない。その背後で様々な想いを溜め込んでいくような静かな音楽が流れている。そんな静かな印象を与える映画だが、実際には激…