★★★★☆
あらすじ
放蕩生活を送る金持ちと彼と行動を共にしている男はある計画を実行に移す。
感想
このタイトルはなんか違う。何となく爽やかな青春映画を思い浮かべてしまう。加山雄三が出てそうな。でも、このタイトルと男前のアラン・ドロンのビジュアルに騙されて、この映画を観た人は多かっただろう。想像とは違っていただろうが、きっと内容には満足したはず。いいサスペンス映画だった。
若いころのアラン・ドロン。この映画で世界的に人気が出たみたいだが、このころはあまりかっこよくない。青臭さがまだ残っていて、この後の作品のように顔が映っただけでハッとするような事はない。
なんでアラン・ドロンが金持ちの男と共に行動しているのかよく分からないし、いつから犯行を計画していたのかもよく分からなかったが、犯行後からが面白くなってきた。
しかし他人に成りすますのも、この時代は簡単だった。監視カメラが至る所にあって、携帯やスマホで誰もが気軽に写真を撮れてしまう現代では、きっとこんなことはすぐにバレてしまう。そう考えると今は、情緒があったりスリルのある分かり易い映画を作るのは難しくなってきているということなのかもしれない。
自分の犯したミスに気付かず、計画が成功したと思い込んで安心しているアラン・ドロン。その彼を慌てさすような、何とも言えないラストがいい。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 ルネ・クレマン
脚本 ポール・ジェゴフ
出演
マリー・ラフォレ/モーリス・ロネ/エルヴィール・ポペスコ/エレノ・クリザ/マリー・ラフォレ/ロミー・シュナイダー
音楽 ニーノ・ロータ
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