★★★☆☆
あらすじ
家出した少年二人が、森の中で見つけたパトカーを盗み出す。
感想
映画「スタンド・バイ・ミー」を思い出すような、少年二人が延々と歩きつづけるシーンから映画は始まる。だが森の中で無人のパトカーを見つけた事から、様相は変わってくる。
パトカーを盗まれた警官を演じるケヴィン・ベーコンが面白い。別に面白おかしく演じているわけではないのだが、ある筈のパトカーがないことに動揺しつつも、何とか対処しようとする様子を真顔で演じていて、変な間と相まって何故か笑えてくる。この調子でずっとコメディなのかと思ってしまった。
とは言え警官は、森の中で死体を処理しようとしていた悪徳警官だ。トランクにはもう一人、監禁もしている。なんとか事が大きくならないようにパトカーを取り戻そうと策を練る。
悪徳警官に追われる二人の少年、という構図になるのかと思いきや、そうでもない。むしろこの映画の中で怖かったのは、少年たちの無邪気さだ。パトカーを盗むのもそうだが、防弾チョッキの性能を試すため、それを着て撃ってもらおうとしたり、弾が出ないので銃口を覗き込んだり、雑な扱いをしたりと、いつ何が起きてもおかしくないことばかりしていてヒヤヒヤしっぱなしだった。
そして意外なラスト。まるでニュー・アメリカン・シネマのようだった。悪くはないのだが、警官と死体やトランクにいた人間との間に何があったのかについては明かされないままだ。何となく予想はできるし、それをやっていたら冗長になって「長すぎ」と文句を言ってしまっていたかもしれないが。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作 ジョン・ワッツ
製作総指揮/出演 ケヴィン・ベーコン
出演 ジェームズ・フリードソン=ジャクソン/ヘイズ・ウェルフォード/カムリン・マンハイム/シェー・ウィガム/(声)キーラ・セジウィック
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