★★★☆☆
あらすじ
幼い頃に行方不明になった弟をあきらめきれずにいる少年は、夏休みに仲間と共に捜索を行う。
スティーヴン・キング原作。135分。
感想
行方不明の弟を探す主人公らが謎のピエロと相まみえる物語だ。ピエロは弟の行方不明時に初めて登場するが、インパクト抜群の現れ方だった。違和感しかない状況は、ユーモアがありながらも不気味さを際立たせる。
夏休みに弟を探し始めた主人公らは、次々と謎のピエロに遭遇する。父親の虐待や母親の束縛、転校の孤独など、それぞれの恐れに呼応するようにピエロは現れ、彼らを脅かす。
子どもたちが抱える心の闇を浮かび上がらせており、それらが下水へ流れて地下に溜まっていくイメージは、設定としてよく出来ている。また映像や音楽での恐怖演出も見事で、実際に驚かされるし怖い。各エピソードは確かによく出来ている。だがそのつながりに脈絡がないのがつらい。
ピエロは霊的なものなのでいつでもどこでも現れることができる。つまり、すべてが彼のさじ加減一つだ。だからストーリーの流れに一貫性が感じられず、各エピソードを適当に並べただけのように見えてしまう。一話完結のドラマを立て続けに見ているようなもので、これいつ終わるの?とげんなりしてきた。
単純なホラー映画ではなく、少年少女の友情や恋、成長も描いているのも巧いし、メンバー構成が「スタンド・バイ・ミー」ぽかったり、皆で自転車で駆け回る様子が「E.T.」ぽかったりと、80年代映画のような懐かしさがあるのも味わい深い。
あまり深く考えなければ楽しめるが、自由過ぎるピエロの設定をもうちょっと限定して欲しかったような気がしてしまうホラー映画だ。方向性が見えなくて体感時間が長く感じた。
スタッフ/キャスト
監督 アンディ・ムスキエティ
脚本 チェイス・パーマー/ゲイリー・ドーベルマン/キャリー・フクナガ
製作 ロイ・リー/ダン・リン/セス・グレアム=スミス/デビッド・カッツェンバーグ
出演 ジェイデン・リーバハー/ビル・スカルスガルド/ジェレミー・レイ・テイラー/ソフィア・リリス/フィン・ウォルフハード/ワイアット・オレフ/チョーズン・ジェイコブス/ジャック・ディラン・グレイザー/ニコラス・ハミルトン/ジャクソン・ロバート・スコット/オーウェン・ティーグ/メーガン・シャルパンティエ/スティーヴン・ウィリアムズ/ハビエル・ボテット
音楽 ベンジャミン・ウォルフィッシュ
撮影 チョン・ジョンフン
IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 - Wikipedia
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