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「ウィリーズ・ワンダーランド」 2021

ウィリーズ・ワンダーランド(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 車の修理代を支払うために深夜の閉鎖されたテーマパーク清掃の仕事を紹介された男は、園内のキャラクターに次々と襲われる。88分。

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感想

 旅の途中の田舎町で車が故障し、修理する羽目になった男が主人公だ。修理代を支払うために廃墟で働くことになり、そこでマスコットたちに次々と襲われる。田舎町ならではの閉鎖的な雰囲気が漂う中、ワケありそうなテーマパークでわけもわからず謎の人形たちに襲われるなんてホラーでしかないが、どこかコミカルさを漂わせる演出となっている。

 

 その大きな要因はニコラス・ケイジ演じる主人公のキャラクターだろう。寡黙で孤高な雰囲気が漂い、突然襲ってくるマスコットとも平然と戦う。しかもなぜか強い。それが終われば何事もなかったかのように清掃の仕事を再開する。

 

 

 ひとりしかいないのにタイマーをセットして定期的にしっかりと休憩を取りつつ、しっかりと働く生真面目な仕事ぶりで、その飄々とした姿には可笑しみがある。時間が来れば襲撃されている途中でも仕事を切り上げ、キッチリと休憩を取る姿は労働者の鑑だ。三流の労働者ならそのまま働き続けてしまうだろう。

 

 もうちょっとホラーとコメディのバランスを考えたりすれば、もっと良くなる余地はいくらもあるような気はするが、ニコラス・ケイジが楽しそうに演じているのを見るだけでそれなりに満足できてしまう部分はある。彼以外の役者が演じていたらとんでもなくつまらない映画になっていたかもしれない。

 

 ちなみにこの映画でニコラス・ケイジは一言もしゃべらない。彼の話すところも見たかったが、それが映画の肝でもあるので仕方がない。最後までクールな謎の男で通した。使われている劇伴音楽もなかなか良くて、上映時間も程よく、暇つぶしで見るには悪くない映画だ。

 

 

スタッフ/キャスト

監督 ケヴィン・ルイス

 

製作/出演 ニコラス・ケイジ

 

出演 エミリー・トスタ/リック・ライツ/クリス・ワーナー/カイ・カドレク/クリスチャン・デル・グロッソ/ケイリー・コーウェン/テレイル・ヒル/ジョナサン・メルセデス/デビッド・シェフテル/ベス・グラント

 

音楽 Émoi

 

ウィリーズ・ワンダーランド - Wikipedia

 

 

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