★★★☆☆
あらすじ
冴えない学生生活を送っていた男子高生は、自分の体の異変に気付く。
マイケル・J・フォックス主演。シリーズ第1作。91分。
感想
自分が狼男に変身することに気付いた男子高生が主人公だ。最初は戸惑い、ひとりで悶々としていたのだが、意を決して父親にカミングアウトしようとしたら、父親も狼男の姿で現れたのは可笑しかった。家系なら仕方がない。
ただでさえ多感な時期の高校生が、自分が異形であると知ったら、その事実を必死に隠そうとするのは当然だろう。主人公も最初は誤魔化していて、やがてその秘密がバレて、皆に冷たい仕打ちをされるのだろうと思っていたのだが、違った。皆が見守るバスケットの試合中に、突如として狼男に変身し、弱小チームを勝利に導く大活躍を見せて、一躍人気者となる。
てっきり皆に迫害されるものだと思っていたのに、受け入れられて人気者になっちゃうのかと驚いた。80年代は陽気だ。実情はともかく、皆のマインドが一番オープンだった時代なのかもしれない。人類が明るい未来を疑っていないポジティブさを感じる。
自分のコンプレックスが実はアピールポイントだった、というのは「学生時代あるある」だろう。学生の頃は皆と同じでないことに不安を抱きがちだが、大人になると皆との違いを打ち出していかなければならず、実はそれが強みだったことに気付いたりする。
人気者になった主人公は調子に乗ってしまい、幼なじみやチームメイトに距離を取られるようになる。家業の手伝いも疎かになり、父親に説教される。いわゆる「大いなる力には大いなる責任がともなう」的なやつだ。反省した主人公は、狼男に変身するのをやめ、通常の姿で生活することを決意する。
浮かれて見失っていた本当の自分を取り戻すということなのだろう。しかし、狼男を封印するということは、自分らしさを偽ることになるような気がしないでもない。それも含めたものが等身大の主人公のはずだ。本来であれば、狼男に変身するかどうかは関係なく、どんな時でもちゃんと周囲に配慮できるようになることを目指すべき。自分を過度に抑えつける必要はない。だが、こんなことを言っても、真面目か!と言われるだけのコメディ映画なので、気にしても仕方がないのだが。
クライマックスは、狼男に変身せず、主人公の元々の力と仲間とのチームワークで戦うバスケの試合だ。ここだけ見たら、普通のスポ根映画だなと思わなくもないが、スポ根映画のような興奮を味わえる。幼なじみと抱き合った瞬間で映像が止まり、そのままエンドロールが流れるところなどは「ロッキー」みたいだった。
流れ続ける軽快な音楽や、陽気な雰囲気など、80年代らしさを感じられる青春映画だ。笑えるシーンはそんなにないが、それでもそれなりに楽しめる。
スタッフ/キャスト
監督 ロッド・ダニエル
脚本 ジェフ・ローブ/マシュー・ワイスマン
出演 マイケル・J・フォックス/ジェームズ・ハンプトン/ダグ・サヴァント/グレゴリー・イッツェン/トロイ・エヴァンス/ロッド・カゲヤマ
音楽 マイルズ・グッドマン
ティーン・ウルフ (TEEN WOLF (1985))- YouTube
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