★★★☆☆
あらすじ
日本軍の捕虜として橋を架ける労役を課された英国兵士たち。
原題は「The Bridge on The River Kwai」。アカデミー賞作品賞。
感想
古い映画だが映像が美しい。特に太陽が昇る前や沈んだ後の薄暗い濃い青色の時間帯の映像が。人々が一番静かで内省的になる時間帯だ。戦争の色々な側面が浮き彫りにされているようだ。
大戦中を描いた作品で、日本人が出てくるとなると、日本人が酷く描かれているのではないかと日本人としては少し欝な気分になるのだが、この映画はそんなことはなかった。確かにジュネーブ条約を無視するとかひどい面もあったが、でもきっと当時それはやってたのだろうなと納得できる。
しかし、捕虜になっても脱走したりサボタージュを行ったりするのが良しとされる西欧諸国はすごい。あくまでも戦争に勝つために最善の策を考えている。捕虜になってすら敵の足を引っ張ることを考えている彼らに比べて、捕虜になるぐらいなら自害した方がいいとか、形式的なプライドを重んじる日本がなんとも幼く思えてしまう。かといって捕虜になってすら自分たちの誇りを保とうとする、保てると思っている英国軍人たちもあまり理解できないのだが。やっぱり戦時中はみんなどこかおかしくなっている。
正直、結構軽い戦争映画かと思っていたのだが、なかなか深い映画だった。
スタッフ/キャスト
監督 デヴィッド・リーン
出演
ジャック・ホーキンス/早川雪洲/ジェームズ・ドナルド/ジェフリー・ホーン/ヘンリー大川/勝本圭一郎
撮影 ジャック・ヒルデヤード
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