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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「アポカリプト」 2006

アポカリプト(字幕版)

★★★★☆

 

 集落が襲われ、妻子を匿うことは出来たが、自らは捕まり、連行されることになった男。

 

 中南米の森で狩猟生活を行う部族。森の中を走り回り獲物を捕まえ、皆と分け合う。集落に戻り、家族や仲間と焚き火を囲んで老人が語る物語を聞いたり、皆で踊って憩いのひとときを過ごす。シンプルだが幸せを感じる生活。

 

 そんな時間も、彼らより文明の進んだ都市生活を集団に襲撃され、終わりを告げる。集落が襲われ壊滅してしまう過程は残酷だ。女は略奪され、子供は見捨てられ、男たちはそれを阻止できずに殺されたり、捕らえられる。だけどこの光景は人類が狩猟生活から農耕生活、都市生活へと変化していく過程で地球上で数え切れないほど起きたはずのことでもある。皆で同時に生活形態を変えていったわけではなく、発展に遅れをとる集団が、先んじる集団に飲み込まれていった。

 

 捕虜となり連行される主人公たち。このまま終わるわけないので、どこで主人公は攻勢に出るのか、今か今かと待ち構えるが一向にその気配はない。いつまで経っても無抵抗で従順。でもきっとこれが本当のリアル。ヒーローが簡単に形勢逆転するアクション映画の見過ぎだな、と反省してしまった。

 

 わけも分からず連行され、なんの抵抗もせずこのまま殺されてしまうのかと思った所で、ようやく主人公に運がめぐってくる。ここから主人公のターン、ではあるのだが、運が良いだけとも言える。ただそれは運命づけられていたと考えれば、強いということなのかもしれない。

 

 生々しいシーンや過激な表現が多く、ときにしんどく感じてしまうが、あえて綺麗に描かないというのが監督のメル・ギブソンのポリシーなんだろう。全てを隠さず、誤魔化さず描くことで、単純な爽快感ではなく、複雑な感情を呼び起こす。そういう表現が単純に好き、っていうだけなのかもしれないが。

 

 さらに文明の発達した集団の登場で、主人公たちを襲った集団にも同様の悲劇が起こることを示唆するラストは皮肉が利いていた。

 

監督/脚本/製作 メル・ギブソン

 

出演 ルディ・ヤングブラッド/ダリア・エルナンデス/ヘラルド・タラセーナ

 

音楽 ジェームズ・ホーナー

 

アポカリプト(字幕版)
 

アポカリプト - Wikipedia

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