★★★☆☆
あらすじ
かつて民間軍事会社の社員としてコンゴで働き、今はNGO職員の元特殊部隊の男は、ある日何者かに襲われる。
感想
民間企業がアフリカの地で、企業利益のために現地の政府や一般人を混乱に陥れているという悲しくもよくありがちな物語だ。そんな組織の一員として、主人公は混乱の片棒を担いでいる。正直、自分の仕事をしているだけ、と言った感じで、そんなに罪の意識は感じてなさそうだ。
そんな中、ヤバめの仕事をこなし、恋人に別れを告げる事も出来ずに、アフリカを去った主人公。八年の年月が過ぎて再びアフリカに戻っていたが、何者かに命を狙われたことから物語が動き出す。ただ、主人公は優秀なようだが、いくらなんでも勘が良すぎるような気もした。元々そんなに治安が良くない場所で襲われただけで、ああ、8年前のあの事件が理由だな、となるものだろうか。
命を狙う追手の素性を探るため、かつての仲間を訪ねていく主人公。その過程でかつての恋人に再会するわけだが、正直、そんなに好きだったの?と意外な気がしてしまった。別れを告げずに離れ離れになったのが心残りだったのだとしても、8年もあったのだから本気になれば簡単に見つけ出せたはずだ。しかし、そうはしなかったのはその程度だった、と思ったのだが。
そして、そこにはかつての恋人と結婚している元同僚がいた。ということはハビエル・バルデム演じるその男が悪玉か?と思ったのにすぐに退場してしまった。となるとこのくだりは必要だったのか?と疑問に思ってしまった。
この映画は、こんな感じで後から余計な要素を足しているような部分が多く、全体としての深みが感じられない。核となるストーリーがないというか。アクション自体はそれなりに見応えはあるのだが、物語自体を楽しめなかった。
スタッフ/キャスト
監督 ピエール・モレル
脚本 ドン・マクファーソン/ピート・トラヴィス
脚本/製作/出演 ショーン・ペン
出演 ハビエル・バルデム/イドリス・エルバ/マーク・ライランス/ジャスミン・トリンカ/ペーテル・フランツェーン/レイ・ウィンストン