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「新・極道の妻たち 覚悟しいや」 1993

新・極道の妻たち 覚悟しいや

★★★☆☆

 

あらすじ

 組長の夫を助けるために人を殺めた女は、出所後訪れた香港で一人の男と出会う。シリーズ第6作目。

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感想

 主人公は夫のために人を殺し刑務所に入るわけだが、この経緯が不可解な気もする。夫が怒りをぶつける兄弟分の親分を殺したのならわかるが、その親分の護衛、いわば下っ端の人間を殺したわけで、大勢に影響はなく、つまらない殺人をしてしまったという印象だ。

 

 ただ、夫が殺されそうだったから、相手が誰であれ助けるために殺したと言われれば、確かにそうなのだが。そして、それだけにとどめておいたのは、大勢に影響を与えるような事は組長である夫の仕事だから、ということだったのかもしれない。だがそんな事で刑務所に入るなんて、組長の妻として割に合わないような気もする。

 

 

 夫との離婚を考え距離を取る主人公は、どういう理由か、香港を訪れる。そこで取っている行動が、まるでおじさんの取る行動と変わらない。ただよく考えてみれば、このおじさん的行動と思っているものは、実は男女関係なくただ金を持った人間の行動のことなのかもしれない。女も金を持てば、酒場に繰り出し、男を買う。

 

 梅宮辰夫や神山繁、中尾彬ら怖い顔ばかりがそろうおじさんたちの中で、草刈正雄はシュッとしすぎている。これで侠気があったら完璧すぎるから、どうしてもちょっと情けない人間に描きたくなってしまうのだろう。確かに極悪な人間だったら、若いときは美男子でも年を取れば政治家のように悪い顔になっているような気はする。そんな役をやることを宿命づけられている草刈正雄は、ちゃんと曲者感のある演技を見せつけていた。

 

 そんなに悪くはない映画だったが、岩下志麻の男っぽさが際立っていて、別にこれ、女がやる意味あるのか?と思ってしまわないでもなかった。

 

スタッフ/キャスト

監督 山下耕作

 

出演 岩下志麻/かたせ梨乃/草刈正雄/成田昭次/梅宮辰夫/浜田晃/中尾彬/神山繁/佐藤慶/加賀まりこ/北大路欣也/キムラ緑子/山村紅葉/キラー・カーン/レツゴー正児

 

音楽 菊地ひみこ

 

撮影 木村大作

 

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