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「ジャッキー・チェンの必殺鉄指拳」 1978

ジャッキ-・チェンの必殺鉄指拳(字幕版)

★★☆☆☆

 

あらすじ

 父親が殺された後は叔父に育てられ、今は食堂で働く青年は、暴れていた客を倒したことで根に持たれ、しつこく付きまとわれるようになる。

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 ジャッキー・チェン主演。お蔵入りしたジャッキー・チェンの初主演映画を、代役を立てて追加撮影、再編集した作品。別タイトルに「ジャッキー・チェンの鉄指拳」「ビッグマスター」。香港映画。84分。

 

感想

 悪役の長い訓練シーンから映画は始まる。いきなり「誰?」となる展開だが、動きのキレはすごい。その後は悪役が主人公の父親を倒し、幼い主人公が師匠にカンフーを習うシーンが続く。映像をつなぎ合わせて無理やり一本の映画に仕立てているだけあって、なかなか主演のジャッキー・チェンは登場しない。

 

 少年の主人公が成長して、ようやく主役が登場する。ここからはデビュー作と「醉拳」のジャッキー、そしてそっくりさんが入り乱れて登場する。デビュー当時のまだ垢抜けない顔であることや、この間にジャッキーが整形しているらしいこともあって、これが案外と見分けがつかない。出てくるたびにこれはジャッキー?それともそっくりさん?となってしまって集中できないところがあった。

 

 

 わざとらしく目隠しをしたり、体型や動きでそっくりさんだと分かるシーンもあるが、どうせなら明らかに違う人物が代役をやってくれたほうが笑えるし、割り切れるのだなと分かった。あまりにもうまく誤魔化されると疑心暗鬼になって楽しめない。

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 当然だがストーリーもちぐはぐしている。主人公は叔父に戦うことを禁じられ、師匠にも安易に技を見せることを止められているのに、何かというとすぐに戦うし、戦わざるを得ない状況になっている。約束を破った主人公に叔父が課す罰も過酷だ。

 

 そして途中で主人公に代わって師匠が戦うシーンがあるが、これが無駄に長い。尺を稼ごうとしているのが丸わかりだ。修行シーンで人気の出た初期ジャッキー映画の名物キャラである師匠が自ら戦うということで、コアなファンにとっては「スター・ウォーズ」で「ヨーダが戦った!」みたいな感激があるのかもしれないが、そうでない人とにとっては「これ、何の時間?」となる謎の時間となっている。

 

 終盤にストーリーはさらにグダグダとなる。アクションシーンは動きにキレはあるもののメリハリはなく、延々と続く戦いに次第にダレてくる。ただ、食い気味に「終」のエンドクレジットが出て終わるラストは、「何とか一本の映画になったー」と安堵するスタッフの顔が浮かび、思わず笑ってしまった。

 

 そっくりさんが出てくる曰く付きの映画であることは事前に了承済みで、それを含めて楽しむつもりだったのに、思ったよりは楽しめなかった。こういう映画はもっと支離滅裂で無茶苦茶でないと駄目だなと思い知らされた。

 

スタッフ/キャスト

監督 チン・シン

 

出演

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ユエン・シャオティエン/ディーン・セキ

 

ジャッキー・チェンの必殺鉄指拳 - Wikipedia

 

 

関連する作品

再編集の素材となったジャッキー・チェンの主演作品

 

 

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