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「身代わり忠臣蔵」 2024

身代わり忠臣蔵

★★☆☆☆

 

あらすじ

 刃傷沙汰で受けた傷の悪化により死んでしまった吉良上野介の替え玉となった弟は、ひょんなことから仲良くなった大石内蔵助が仇討を計画していることを知る。

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 忠臣蔵を題材にした物語。119分。

 

感想

 忠臣蔵で仇討される吉良上野介がすでに死んでいたという設定の物語だ。死んだ上野介の替え玉となった弟が、討ち入りの日を迎えるまでが描かれる。嫌な奴だった上野介とは違い、主人公である弟は駄目なところはあるがいい奴だ。

 

 中盤は、思わぬ事態から替え玉となった主人公が戸惑い、はしゃいだり困ったりする様子がコミカルに描かれていく。ただし基本的には演じるムロツヨシの力に頼り切っている印象だ。ハマれば面白いのだろう。

 

 

 主人公は、仲良くなった大石内蔵助から討ち入りの計画があることを聞かされる。家臣を思いやり赤穂藩士のことも気にかける主人公は、無駄死にを避けるために思いとどまるよう説得するが、もはや止められないことを悟る。それならばと大石と共に一計を案じるのだが、その内容がどうにも納得できなかった。

 

 赤穂藩士を死なせたくないと言っていたが、たとえ現場で死なずにすんだとしても討ち入りをした時点ですでに死罪になることは決まっている。一方の吉良側の人間も無駄に死なせたくないと言っていたが、殺す気になって斬りかかってくる相手を止めることなど出来ないだろう。そんなので大丈夫?と思ってしまうようなグダグダな計画だった。

 

 いざ討ち入りが始まってみれば、案の定うまくいかない。苦労して何とか計画通りにやろうとしていたところで、思わぬ偶然から大どんでん返しとなる。これを意図的にやっていたら詐欺師ものの映画みたいに痛快だったのだろうが、たまたまだから全然気持ちよくない。

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 スッキリしない気持ちで見ていたら、今度は死体を弄びだして嫌な気持ちになってしまった。生首はどこか滑稽に感じるところもあるから笑いに変えること自体はありだと思うが、これはブラックジョークではなく、単なる子供の悪ふざけにしか見えなかった。

 

 しかも子供のそれと同じでしつこい。いつまでもやっている。人を不愉快にさせる意図など微塵もなく、シンプルに面白いと思ってやっているらしいことが、そこらのホラー映画よりも何倍もホラーだった。

 

 定番の忠臣蔵にアレンジを加えてより面白く、ということだったのだろうが、結果的には中途半端にウェットな要素が加わっただけのカタルシスのない物語になってしまった。しかもよく考えれば、結局忠臣蔵そのままの結末だ。これだったら余計な事をせずに、普通に勧善懲悪の忠臣蔵をやった方が面白くない?と思ってしまった。どうせやるなら歴史改変してハッピーエンドにするくらいの大胆さが欲しかった。

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スタッフ/キャスト

監督 河合勇人

 

脚本 土橋章宏

 

原作 身代わり忠臣蔵 (幻冬舎時代小説文庫)

 

出演 ムロツヨシ/永山瑛太/川口春奈/寛一郎/森崎ウィン/本多力/星田英利/板垣瑞生/廣瀬智紀/濱津隆之/加藤小夏/野村康太/入江甚儀/野波麻帆/尾上右近/橋本マナミ/林遣都/北村一輝/(声)森七菜

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身代わり忠臣蔵

身代わり忠臣蔵

  • ムロツヨシ
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身代わり忠臣蔵 - Wikipedia

 

 

登場する作品

吉良上野介/大石内蔵助/清水一学/堀部安兵衛/原惣右衛門/片岡源五右衛門/奥田孫太夫/岡野金右衛門/間十次郎/大石りく/浅野内匠頭/高尾太夫/斎藤宮内/徳川綱吉/柳沢吉保

 

 

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