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「さすらいの一匹狼」 1966

さすらいの一匹狼 CCP-1024 [DVD]

★★★☆☆

 

あらすじ

 金塊を悪党から守って運搬する仕事を依頼された賞金稼ぎ。

 

感想

 主人公の武器は望遠のスコープがついた銃。じっくりと狙いを定めて撃つ姿が、武器としてどうしてもカッコ悪く見えてしまう。生真面目さが出てワイルドさがないというか。実際には照準を合わせるためというよりは、遠くから観察する望遠鏡的用途で使っているのだが。

 

 そして賞金稼ぎとしての仕事のスタイルも、悪党たちが狙いそうな大金や金塊を運搬する馬車を遠まきに尾行して、彼らが奪った所を奪い返すというやり方。確かに一番確実で危険が少ないやり方ではあるのだが、ハイエナ臭くてこれまたカッコ悪い。

 

 

 そんな主人公が引き受けた新しい仕事。金塊を狙って襲い掛かる悪党たちを倒していくという西部劇ではよくあるストーリーだが、これがずっと主人公のターン。悪党たちの先手を読み、常に余裕しゃくしゃく。仕事が出来るのは分かったから、ピンチになったりしてもうちょっと盛り上げて欲しかった。しかも、相変わらず自分は直接手を出さず、ほとんど安全な場所にいる。ヒーローというよりもむしろ悪役のほうがぴったりとくる仕事ぶり。

 

 とはいえちゃんと見せ場も用意されていて、最後は敵の大将との一騎打ちという定番のクライマックス。最後くらいはカッコ良く締めてくれるのかと思ったら、カッコ悪い自分の武器を相手に渡してしまう狡猾さ。確かに普通の銃を使った方が絵になるが、そこは最後まで自分の銃で戦って欲しかった。なんかズルい。どんなにカッコ悪くて使い続けることでカッコ良さは出てくるのに。

 

 きっちり仕事は出来るだけでヒーロー感はまったくない主人公だった。皆に慕われるわけでもモテるわけでもないので、全くシビれないし憧れない。ある意味で新鮮だった。

 

スタッフ/キャスト

監督 トニーノ・ヴァレリ

 

出演 クレイグ・ヒル/ジョージ・マーティン/フェルナンド・サンチョ/マルセル・ボジョフィ/ダイアナ・マーティン/フランク・レセル

 

さすらいの一匹狼 CCP-1024 [DVD]

さすらいの一匹狼 CCP-1024 [DVD]

  • 発売日: 2013/12/26
  • メディア: DVD
 

さすらいの一匹狼 - Wikipedia

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