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「新・さすらいの用心棒 ベン&チャーリー」 1972

新・さすらいの用心棒 ベン&チャーリー ジュリアーノ・ジェンマ マカロニウエスタン ANSK-62082 [DVD]

★★★☆☆

 

あらすじ

 出所したばかりの主人公は、腐れ縁の相棒と共に銀行強盗をして追われる身になる。

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感想

 主人公と相棒の不思議な関係が描かれる。出所した主人公を出迎えに行くくせに、怒って喧嘩を始め、決別したのにいつの間にかまた行動を共にしている。会いたくないと思っていても結局どこかで出会ってしまう、まさに腐れ縁ということか。ただ、あまり二人の仲の良さを示すようなシーンはなく、強いて言うなら劇中で何度か流れる歌の内容で分かる程度だ。

 

 思い付きで行動してトラブルを巻き起こす主人公と、それを迷惑に感じながらもその後始末をする相棒という関係で、ちゃんとキャラのあるバランスの良いコンビではある。しかし、主人公の最初の銀行強盗は、下調べも何もなく、ただツッコむだけの無謀さで無茶すぎた。とはいえ、ちゃんと成功するのだが。

 

 

 やがてお尋ね者になった二人は、同じくお尋ね者となっている悪党三人組と徒党を組むようになるが、やがて仲間割れして対決することになる。この即席の集団は、決定的な仲間割れをする前でもお互いに挑発したり、疑念を抱いたりと常にピリピリしていて、毎日がしんどそうだった。こんな毎日が嫌だから、悪党といえども徒党を組むときは、暴力団とかマフィアみたいに上下関係のはっきりした組織を作り、会社員のようにそれに従うのだろうなと妙に実感を持って納得できた。

 

 やりたいシーンをつないだだけの様な、何を描きたいのか見えない物語の進行だったが、最後の悪党たちとの対決は見ごたえがあり、終わり良ければすべて良し感はある。しかし、このコンビは大金をどぶに捨て過ぎだ。どことなくアニメっぽさがあり、エンディングをそのままオープニングにつなげて、永遠にループしてそうな娯楽映画となっている。

 

スタッフ/キャスト

監督 ミケーレ・ルーポ

 

出演 ジュリアーノ・ジェンマ/ジョージ・イーストマン/レモ・キャピターニ/チアーノ・カテナッチ/マリーザ・メル/ネッロ・パザフィーニ/ジャコモ・ロッシ=スチュアート

 

新・さすらいの用心棒 (字幕版)

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  • ジュリアーノ・ジェンマ
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新・さすらいの用心棒 ベン&チャーリー - Wikipedia

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