★★★☆☆
あらすじ
王妃と神ゼウスの子として生まれたヘラクレスは、王に疎まれて激戦地に送られる。
ギリシア神話のヘラクレスを題材にした作品。レニー・ハーリン監督。原題は「The Legend of Hercules」。100分。
感想
前半は、王の謀略の末に奴隷となってしまったヘラクレスが、自由の身になって国に戻るため、剣闘士となって戦う姿が描かれる。だが、負けたら終わりのせいもあるが、順調すぎてあっけない。絶体絶命の局面や対戦相手との因縁など、盛り上がる何かが欲しかった。
前半のハイライトは、主人公が最強の6人を相手に戦う場面だ。だがこの6人が出てきた時の小物感といったらなかった。ありきたりのキャラたちにはコント臭さえ漂っていて、もっとなんとかならなかったのかと問い詰めたくなる。しかもあっさりと主人公に倒されるので、本当に最強だったのかと疑念を抱いてしまう。
後半は、自由になった主人公が兵を起こし、王と対峙する展開となる。主人公はゼウスの子ではあるが、王を父親だと思い込んで育った。だから父と子の愛憎のようなものがあってしかるべきだが、まったくそんな様子はない。主人公が、育ての親を単に悪人としてしか見ていないのは、かなり違和感があった。兄に対してもそうだ。
また、基本的に主人公が恋人と結ばれるために頑張っていることに、煮え切らないものを感じてしまう。確かに恋愛は大事だし、それがモチベーションになるのもわかる。だが、背負っている宿命の大きさに対してそれでいいのか?と忸怩たる思いがむくむくと湧いてくる。それに窮地に立つと突然ゼウスの力を借りようとするのもみっともなく、あまり主人公に英雄らしさは感じない。
ストーリー展開は悪くないが、ドラマに乏しい映画だ。あらすじをサラッと聞いた時と同じくらいのテンションで見終えてしまう。筋書きに肉付けがなくて、心躍るものがない。死んだと思わせて実は死んでいませんでした、となるラストの演出も、嬉しいサプライズというよりも、ただ騙されただけの気分になって、つい舌打ちをしたくなる。
スタッフ/キャスト
監督/製作 レニー・ハーリン
脚本 ショーン・フッド/ダニエル・ジアト
製作 ダニー・ラーナー/レス・ウェルドン/ボアズ・デヴィッドソン
出演 ケラン・ラッツ/ガイア・ワイス/スコット・アドキンス/ロクサンヌ・マッキー/リアム・ギャリガン/リアム・マッキンタイア/ジョナサン・シェック/ラデ・シェルベッジア/ルーク・ニューベリー
撮影 サム・マッカーディ

