★★★★☆
あらすじ
無敵艦隊擁するスペインに狙われるイギリス・エリザベス女王。
1998年の映画「エリザベス」の続編。114分。
感想
迫りくるスペインを前に気丈に振る舞う女王。国家の命運を担っているという重責が彼女をそうさせていたのだろう。しかし、時折見せる弱気や脆さが彼女の人間らしさをのぞかせる。しかし、生涯結婚しなかったというのは謎だ。跡継ぎとか問題になるのは目に見えている。結婚する男が権力を手にするのが嫌だったのだろうか。女の王というのもなかなか複雑な事情を抱えなければいけない。
スペイン対イギリス。プロテスタント対カトリックという宗教的な争いの意味合いもそこには含まれている。しかし、宗教で戦争なんて神様も碌なものじゃない。他者を受け入れる寛容さが神様には足りない。歴史上、どれほどの多くの者が神を信じて戦い、死んでいることか。
スペインが無敵艦隊を率いてイングランドに攻め込む。女王といえども戦争の時はちゃんと武装して兵士を鼓舞するのは意外だった。王は政治から戦争まで諸々大変だ。対するスペインは無敵艦隊と呼ばれた割にはあっさりと敗れ去る。このあたりはもっと丹念に描いて欲しかった。どのあたりが強かったのかがよく分からない。女王の話だから、彼女の活躍しない戦争シーンはそんなに描く必要はないと判断したのだろうか。
スタッフ/キャスト
監督 シェカール・カプール
脚本 ウィリアム・ニコルソン/マイケル・ハースト
出演 ケイト・ブランシェット/ジェフリー・ラッシュ/クライヴ・オーウェン/アビー・コーニッシュ/サマンサ・モートン/リス・エヴァンス/ジョルディ・モリャ/エディ・レッドメイン/トム・ホランダー
音楽 クレイグ・アームストロング/A・R・ラフマーン
登場する人物
エリザベス1世/フランシス・ウォルシンガム/ウォルター・ローリー/メアリー・スチュワート/フェリペ2世/ジョン・ディー
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前作 第1作目