「コードネーム：ストラットン」　2017

★★★☆☆

あらすじ

　アメリカのネイビーシールズが参考にしたともいわれる英国海兵隊のSBS（特殊舟艇部隊）隊員の男は、極秘作戦実行中に何者かに襲撃され仲間を死なせてしまう。

感想

　緊張感のある極秘の潜入作戦で映画はスタートする。排水パイプを通っての潜入中に、酸素ボンベに異常が発生して溺れ死にそうになるもなんとか助かったりと、いきなりハラハラさせてくれる。こんな感じでいかにもSBSぽい、水中・水上を舞台にアクションが繰り広げられていくのかと思ったのだが、案外そうでもなく、その後は普通の陸上でのアクションが多かった。実際のSBSも水中・水上に限らず、こんな感じで活動をしているようだ。

　あまりダレることなく、テンポよく物語が進行していく。いい意味で気軽に楽しめるアクション映画。ストーリーが複雑になり過ぎず、分かりやすいのも良い。

　登場人物たちも皆存在感がある。ただその割にはあまりをそれを活かすことが出来ていない印象。よく考えると、一応それぞれに何かあったりするのだが、そのどれもがあっさりとした描き方で薄味だ。映画なんだから、もうちょっとそこは濃いめの味付けをして欲しかった。さらに思わせぶりなところもあり、死なせてしまった相棒の補充としてやってきた男などは、指示を無視して勝手に動き、作戦を台無しにしてしまったりしていたので何か裏があるのかなと思っていたのだが、ただ気合が空回りしているだけだった。

　観ている間は気軽に楽しめ、そんなに不満もなかったのだが、後から考えると特に何も残っていない映画ではある。もうちょっと心に引っ掛かりを覚えるシーンがあればよかった。冒頭のシーンが映画のマックスだったかもしれない。