★★☆☆☆
あらすじ
神々と人間が共に暮らす古代エジプト。叔父に王座を奪われた神は、死んだ恋人を蘇らせたい泥棒の男と手を組み、王座奪還を目指す。
ジェラルド・バトラー、チャドウィック・ボーズマン、ジェフリー・ラッシュら出演。原題は「Gods of Egypt」。127分。
感想
神が人間と協力し、奪われた王座を取り戻す物語だ。冒頭に古代エジプトの説明がなされ、その後、戴冠式で王の息子が叔父に王位を奪われる様子が描かれていく。神が人間より1.5倍くらいデカくて脳がバグる感覚は面白く、叔父が軍を率いて式を乗っ取り、皆を制圧するシーンも見応えがある。
そしてここから王座奪還を目指す神と、殺された恋人を生き返らせようとする泥棒の共闘が始まる。だが、色々と詰め込まれ過ぎて理解が追い付かず、かなり早い段階で置き去りにされてしまった。やるべきエピソードを消化するのに必死で、観客の反応を気にかける余裕などなさそうな、急ピッチの展開だ。説明もおざなりで余韻もなく、どんどんと進行していく。段々とストーリーを追う気が失せてくる。
それでも映像的楽しさで魅了してくれれば満足できるところはあるのだが、中国の大作映画のようなキラキラ・テラテラと妙に明るく、のっぺりとした映像が白々しくて、没入感を妨げる。アクションシーンなどは、ゲームのイベントムービーぽくもあった。ただ、聖闘士星矢みたいな黄金の鎧は良かった。
また、登場人物の全身を映すような引きの映像が多いのも気になる。画面にメリハリがなく、常に遠巻きから見ているような、他人事の冷めた視線になってしまう。なんかやってるなと、横目で見ているような気分だ。
そして、神と人間のコンビのどちらにも感情移入できないのも辛い。常にせかせかとしたテンポで、彼らの魅力を引き出す描写をしているような暇がないのだから当たり前だ。彼らやヒロインたちとのやり取りも、上っ面だけで形式的に処理されていくので、何の情感もない。
途中から何をやっているのかよく分からず、疎外感を感じてしまう映画だ。ただ、古代のエジプト神話にある程度の知識があるのならそれなりに楽しめるのかもしれない。
スタッフ/キャスト
監督 アレックス・プロヤス
脚本 マット・サザマ/バーク・シャープレス
出演 ニコライ・コスター=ワルドー/ブレントン・スウェイツ/チャドウィック・ボーズマン/エロディ・ユン/コートニー・イートン/ジェラルド・バトラー/ジェフリー・ラッシュ/ルーファス・シーウェル/ブライアン・ブラウン/エマ・ブース/アビー・リー/ブルース・スペンス
音楽 マルコ・ベルトラミ

